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異世界のんびり漫遊記  作者: カイ
第6章 王都近くのダンジョン編〜

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237、スッポン鍋を食べよう!

俺が5個目の巨大な魔石を手に入れてホクホク顔でいると、リリーさんが同じくドロップした巨大な亀肉の包みを俺の目の前に差し出した。


「ねぇ、これでスッポン鍋でもしない?すっごく新鮮だから臭みないかもよ?」


なるほど、これを夕飯にしようって事なんだね?

ちょうど亀がいなくなった場所が転移魔法陣のある場所だったので、そこで今夜は宿泊予定だ。

そこに次のボスが出現するのは約24時間後らしいので、全然余裕がある。

俺は他の魔物に襲われるのが嫌だったので、結界を張っておいた。

ちなみに亀が転移魔法陣の上にいる時は地上からこの階に転移することはできないらしく、今なら地上からこのフロアに転移できるんだそうだ。


そんな雑談をしながら、手早くテーブルや調理器具、食材、調味料を鞄から取り出す。


今回使用する食材は白菜、長ネギ、豆腐、人参、水菜、そしてとれたてほやほやの亀肉だ。

この亀肉、どう見てもスッポン肉にしか見えない。

だから多分同じ味付けでOKだろう。


まずは寸胴鍋に水を淹れて沸騰させ、そこに水で軽く洗った亀肉と長ネギの青い部分、臭み取りの酒を入れて、アクが黒から白色になるまでしっかりと取る。

そこまでしたら長ネギを取り出し、醤油、酒、みりん、塩(少々)で味を調える。


それを土鍋に移してカットした野菜を入れ、野菜が煮えるまで火を通せば完成だ!

残ったスープと亀肉はしっかりとラップと輪ゴムで鍋の蓋と一緒に固定するとすぐに鞄へしまう。

これでまた後日にも楽しめるね!


「みんな〜、夕飯できたよ!」


俺はテーブルにみんなの食器とサラダの入った器を並べ、出来上がった鍋と炊飯器は盛りやすいように俺の座る場所の近くに置く。


ちょうどご飯を盛りだした頃にみんな食卓についた。


「美味しそうな匂いだなぁ!今夜は……鍋か?」

「そうよ!私のリクエストでスッポン鍋なの!コラーゲンたっぷりだから、明日の朝はぷるぷるお肌になるわね!」

「あら、さっき手に入れた亀肉を使ったのね?それは楽しみだわぁ!」


今夜の夕飯を見て、リッキー、リリーさんだけじゃなく、珍しくエミリーさんもとても喜んでいた。


俺がみんなに配り終えて席に着くと、早速いただきますをする。


「ん~~!このお肉、プルプルしていていかにも効きそうね!」

「味もあっさりしていて美味いし、野菜もたっぷり入っていて。俺、またこれを食べたいな。」


早速鍋から食べ始めたリリーさんとリッキー。

リッキーの「また食べたい」発言に、スコットさんが「今食べてるだろ?」と呆れている。

初スッポン鍋のユーリとセバスも気に入ったようだ。

美味しいって食べてもらえれぱ、作った方としては嬉しい限りだね!


それから俺達はテントの中に入り、俺が出した各々のベッドでリラックスタイムだ。

テントは俺が夕飯作っている間に他のみんなで手分けして作ってくれたんだよ!



次の日の朝、俺はみんなが起き出す前に、ふと目が覚めた。

朝起きてセバスがいないのはもう慣れたけど、一緒に寝ていたユーリもいないのにはちょっと引っかかる。

俺はまだ少し眠かったが、思い切って起きる事にした。


テントの入り口へと近づくと人の話し声がする。

カーテン越しにコソッと覗き見ると、焚き火をした付近にセバスと人型形態のユーリが武装した集団と話をしているのが目に入った。


「……だから、我々は別に貴方達を害する者ではありません。ただ、このダンジョンにいるってことは事情を知っているだろうと思い、話を聞きたかっただけなんです。ですので、中で寝ている方々を起こしてもいいですかね?」


その武装した集団の中でも一際ガタイの良い男性がセバスに問いかける。


「ですから、何度も言っていますが、まだ起こすには早い時間ですのでもう少し寝かせてやっていただけませんか?と申しているのです。」


その集団の代表者らしき人に向かって、無表情で淡々と返事を返すセバス。

するとその返事を聞いて代表者は盛大なため息をつく。


「……話の通じない人ですな。我々はこの国の騎士団所属の者です。それに協力をしていただくのは国民の義務だと思うのですがね?違いますか?それとも貴方が事態の説明をしてくれても良いんですよ?」

「事態の説明とはなんでしょう?」

「まず、我々はこのダンジョンが『変換期』に入ったと冒険者ギルドから連絡があり、それでこちらへ対処のためにやってきたわけです。その為、できればすでに中にいる冒険者に現在の状況を聞きたいと思っています。それと……この場に張ってある結界。これの解除もお願いできますか?うちの隊員が壊せるかやってはいるのですが、どうにも無理なようで。できればこの結界を張った人物も知りたいのですが……どうです?」


その代表者は腕を前で組み、『上から目線』というものを体現するような態度でセバスに問う。


「……宜しいでしょう。私が説明致します。まず1つ言っておくと、その『冒険者ギルドに連絡をした冒険者』というのは、多分私達が5階層から王都へと帰還させた冒険者だと思われます。彼らに王都のギルドに報告をお願いしていたので、間違いはないでしょう。」


セバスはセバスでその代表者にイラッときていたのか、にこやかな笑顔とは裏腹に高圧的な態度で話し始める。


……2人とも、いい大人なんだからもう少し穏やかに話そうよ?

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