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異世界のんびり漫遊記  作者: カイ
第6章 王都近くのダンジョン編〜

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228、やっぱり『変換期』確定?

翌朝、俺達は早めに朝食をとり、いざ出発!っていう時に「壁の向こうに万が一魔物が大量発生していると危険だから、壁を壊して様子を見てから結界を解除する」事になった。


「じゃあ、土壁を壊すよ〜。」


俺はみんなに声をかけてから土壁を普通の土に戻した。

すると何故か崩した土が地面に取り込まれて、真っ平らな地面に戻った。


壁を崩した先は予想とは違って特に魔物の大量発生はしておらず、逆に傍を歩いていたらしい魔物が急に壁がなくなったことで驚いて逃げてしまったようだ。遠くにいるのが見えるからね。


周りに魔物がいないことを確認したので結界も解除し、またダンジョン攻略を始める。


俺たちの姿を見た魔物は立ち止まって様子見をしている。

さっきのことで用心深くなっているんだろう。

とりあえず普通に歩いて近づくと、相手は襲ってくるのかと思ったら俺たちを避けて逃げていった。


それでもそんな事はそんなに長くは続かず、10分程経てばまた魔物は襲ってくるようになった。


この階層ではスコットさんの話通りに狼やウサギ、猿のような動物の魔物が出てきた。

最大級の魔物は虎だったけど、どうやらこれは今まで出現しなかった魔物らしい。

ここでもやはり新しい魔物が出てきていることからも『変換期』だということが分かる。


しばらく普通に攻略をしていると、5階層以降で初めての俺たち以外の冒険者に遭遇した。

彼らはしっかりと準備をしてきていたのか、見ていても危なっかしいところは見受けられなかった。

彼らにはちょうど戦闘が終わったタイミングで声をかけてみた。


「すみませんが、ちょっと聞いてもいいですか?」


警戒心を与えないよう、見た目子供である俺が声を掛ける。

すると相手のリーダーらしき人が「今なら良いぞ」と頷いてくれたので、近寄ってみた。


近くに寄って分かったが、彼らはやはり長年冒険者をやっているような雰囲気で、この辺だとまだ余裕がありそうな感じだ。


「すみませんね、戦い終わったばかりのところを。」

「いや、良いんだが……一体どうした?」


そのリーダーさんは不思議そうに顔を傾げている。

そこで俺はこの階でも何かいつもと違うことはないかと聞いてみた。


「そうだなぁ……あぁ、そういえばいつもはこの階層より上で戦っているんだが、上の階でもここでも見かけたことのない魔物がここ最近出てくるようになったな。でもそれがどうかしたか?」

「実は5階層のフィールドフロアでも同じ事があったんですが、それだけではなくそのフロアにいないはずの魔物が大量発生していたり、フロアボスの部屋にはものすごい数の魔物が詰まっていたりしたんです。」

「……詰まっていたり?詰まるってどういうことだ?」


リーダーさんは眉を顰め、スコットさん達にも話を振った。


「『詰まっている』っていうのは、そのまま言葉通りだ。すき間がないほどうず高く『詰まっていた』。」


それを聞いてリーダーさんだけではなく、他のメンバーも唖然とした。


「本当か!?よく無事だったな!?」

「ドアを少し開けて、その隙間から炎魔法で焼き尽くす勢いで倒したんだよ、100人以上で。」

「……はぁ!?100人以上!?一体どういう状況ならそんな事になる?」


そう聞かれたので、俺たちが経験した事を話してやった。

ついでにフロアボスの1体である『クイーンアント』の体の一部や他のアリ達のドロップ品を取り出して見せた。

そのおびただしいほどの数を見て、ようやく彼らも信じてくれたようだ。


そしてクイーンの身体にはかなりの焼け焦げが残っていたが、それ以上に気になることを発見した。

なんと、卵をそのお腹に宿していたのだ。

しかもまだ生きている。


「……なあ、もしかして俺たちが倒したフォレストアント、コイツが産んだ卵から孵った、なんてこと……ないよな?」


リッキーが口の端をピクピクさせながらそんな事を言う。

俺は出したものをまた鞄にしまいながら、クイーンのお腹の中の卵を複雑な気分で眺めた。


……これ、孵ったら大変じゃない?なんとかしないのかな?


「……あながちその予想は間違っていないかもしれないな。なにせいまだにこうやって生きているんだから。」

「だが普通はダンジョンの魔物はそうやって増えていかないのが常識だろ?何でそんな事になっているんだ?」


リーダーさんがそんな事を言って俺たちを見回してきた。


「どうも俺たちの予想ではこのダンジョン、『変換期』に入ったんじゃないかと思うんだよ。それで俺たち以外にも気づいている奴はいないか、異変は起こってないかシエルに聞いてもらったんだ。」

「……なるほど、それで声をかけてきたのか。最初その子が声をかけてきた時少し警戒したんだが、どうも盗賊とかの類ではないと気づいたら、今度は一体何でなのか疑問に思っていたんだよ。ところでその事はもう外の連中に伝わっているのか?」

「昨日の昼前に5階のボス部屋をみんなで攻略して、他の奴らを転移で帰還させたんだ。そいつらに頼んだから、そろそろ軍がこちらに向かっている頃じゃないかと思う。」


スコットさんの話を聞いて、彼らはホッとした顔をした。


「それなら良いんだ。早めに対処してもらえれば被害はなくて済むからな。それなら俺たちも外へ出たほうが安全だな。あと1階層上がればボス部屋のあるフロアになるから、そこまで一緒に行かないか?」


そうリーダーさんに提案されて、スコットさんはもちろん頷いた。


「ああ、どうせ俺たちも向かう予定だからな。一緒に向かおう。」

「しばらく宜しくな!あ、自己紹介が遅くなったが、俺達は王都で活動している『大樹の木漏れ日』っていうCランク冒険者チームだ。俺がリーダーのアインスで、ツヴァイ、ドライ、フィアという。お前達は?」


リーダーのアインスさんがメンバーの名前を言うと、それに合わせてみんなはペコリと軽く頭を下げた。


そっか、みんなは『大樹の木漏れ日』っていうチームなんだね!

穏やかでどっしり構えているし、優しそうな目をしているから、その名前はとてもぴったりだね!


よろしくね、アインスさん達!

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