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異世界漫遊記 〜異世界に来たので仲間と楽しく、美味しく世界を旅します〜  作者: カイ
第3章 スノービーク〜

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101、仲良くしてね!

部屋が盗聴ができない状態になってから、ようやく2人が人化を解いた。

ユーリは子竜へ、セバスは少し小さいが妖狐の姿へと変化した。


するとリッキーの両親は大きく口を開けて固まってしまったので、どうやらとても驚いたようだ。

……まぁ、そりゃ驚くか。

かたや赤ちゃん竜で、もう片方は9つも尻尾を持つ巨大な狐なんだから。


「……本当に、人じゃなかったんだな。それにしても、竜なんて初めてみたよ。」


リッキーのお父さんはそう言って、俺の胸付近にしがみついているユーリを眺めている。


「触ってみたいですか?」


あまりにもユーリをジ〜ッと見ているので一応そう聞いてみると、すごい勢いで「良いんですか!?」と逆に聞いてきた。


俺はユーリにも聞いてみたが、軽く『良いよ〜。』と言われたので、それをリッキーのお父さんに通訳してあげると嬉しそうな顔で近寄り、ユーリの頭をそっと撫でる。


「おぉっ!すごくゴツゴツしている部分もあるが、ウロコの部分は滑らかなんだな!そして触った時に冷たいのかと思ったら、逆に温かいとは!」


そうお父さんがはしゃいでいると、お母さんが「自分も触りたい」と顔に貼り付けて、自分にも「触ってもOK」と言われるのをワクワクして待っているようだ。

俺は苦笑いしながら「どうぞ、触っても良いですよ。」とお母さんにも言うと、遠慮がちではあったが頭を触った。


「まあ!本当に温かいわ!それにとても綺麗な色の鱗ねぇ。目の色もとても綺麗。なんて神秘的な竜なのかしら……。」


お母さんはうっとりした表情でユーリを眺めながら撫でている。


しばらくしてもずっと撫で続けているので話が進まず苦笑いをしていると、リッキーが代わりに「まだ話の途中だぞ。」言ってくれた。


2人は名残惜しそうにソファーへ向かうと、改めて仕切り直した。


「シエルくん、貴重な体験をさせてもらえたよ。どうもありがとう。そういえばまだ私たちの紹介をしてなかったね。私たちはそこにいるリッキーの両親で、この街の領主をしている。私の名はウォール、妻の名はシェリーという。これからも息子をよろしく頼む。」


そう言って俺達に向かって頭を下げる2人。

領主ってこんな簡単に頭下げたり、フレンドリーな感じで良いのかな?

『領主』っていうともっと偉そうな態度をすると思っていたよ。


「それで……ただの紹介のためだけに連れてきた訳では無いんだろう?」

「ああ、しばらくこの街に滞在するから、シエルを家に泊めたいと思っているんだ。」

「なるほど、それは構わないが……お前は大丈夫なのか?弟たちはまだこの街にいるぞ?」


ウォールさん達は心配そうにリッキーを見た。

そういう表情をするっていうことは、リッキーが何で街を出たのかの理由も知っていそうだな。


「……やっぱり叔父たちはまだこの街で幅を利かせているのか?」


そう聞かれたウォールさんは顔を顰めて頷く。

……あれ?

自分の弟たちの事をあまり良く思っていないのかな?


「あいつらは相変わらず街の皆を奴隷のように思っているようでな。お前がこの街から出ていってからはさらに酷くなってな。……スコット達は、街の皆からかなり歓迎されただろう?多分私が弟たちをなんとか出来ないでいるから、スコット達に期待しているんじゃないかと思う。もちろんお前にも、な。」

「何の期待をしているんだよ……。叔父たちを街から追い出してもらいたいっていうのか?」

「そうかもしれんが……だがしかし、跡継ぎの事を思うと何ともできなくてな。お前、この街に戻ってきて次期領主として頑張ってみないか?」


ウォールさんからそう言われたリッキーは苦虫を噛み潰したような顔をした。そんなに嫌なのか?


「……父さんたちはまだ若いんだから、もう1人くらい作れば良い。」


リッキーがそう言うとウォールさんはチラッとシェリーさんを見た。


「……はぁ。まだ内緒だがな、実はシェリーのお腹には赤ちゃんがいる。だがそれをあいつらが知ったら、今度こそシェリーや赤ちゃんに危害が加えられるだろう。自分たち一家が領主になるために、な。」

「そりゃあそうだろうさ、俺が無事にこうやって生きていられるのも、俺が生まれ持ったスキルのおかげだからな。そしてそのスキルのせいで殺せなかったから、代わりに街の皆を使って俺がこの街から出て行きたくなるようにしたわけだ。そんな奴らだから、母さんが懐妊していることを知られたら殺されるかもしれないな……。ところで今、何ヶ月なんだ?」

「まだ3ヶ月っていうところだ。最低でもあと3ヶ月は守らないと安定期に入らない。できればなんたが……そのくらいまではこの街にいてはもらえないだろうか?」

「まあ別にここにいる期間なんかは決めてないから、母さんが安定するまではいたって構わない。だけど、根本を何とかしない事には解決なんてしないぞ?」

「そうなんだよなぁ……。やはり弟たちには街を出ていってもらったほうが良いんだろうな。」


そう言ったウォールさんは顔を顰めて考え込んでいる。


俺たちがこの街にいる間に何とか解決してあげられないだろうか……。

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