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違う人になった夫
私の人生は 「一寸先は闇」という言葉が似合うものだった
ハッピーエンドが決まっている 絵本みたいに
私の人生もそうだったら どれだけ良かっただろう
「人間万事塞翁が馬」と思えるようになるには 私は幼すぎる
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壁一面には キラキラ揺らめく電飾
足元には 少しずつ増えていく 白いバラの道
私たちを照らす 眩しすぎるほどのスポットライト
今 その道を 彼と歩いて来た
目の前には 牧師さまが 後ろには 家族や友人がいる
この人たちの前で 私は誓った
「富めるときも 病めるときも 彼を愛し 一生支える」と
人生には 怖くなるくらいに幸せな瞬間があるのだと
初めて知った
そして一年半後 幸せとは脆いものだと知ることになる