八四mm無反動砲(C)
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八四mm無反動砲(C)は、防衛装備庁とH社が共同で「八四mm無反動砲・(B)」をさらに改良し、新年号八年(西暦二〇二七年)に陸上自衛隊へ配備された歩兵携行対戦車兵器である。
新年号に入って以来、対戦車戦は殆ど想定されず対テロ戦が想定されており、遥かにソフトな目標である対車両兵器として改良する案が浮上した。そして改良版は「八四mm無反動砲(C)」という名称で陸上自衛隊に四〇門が納入されている。また調査隊にも対大型生物用に四〇門が配備されている。
正式名称「(フィンランド語):Carl Gustaf(カールグスタフ 通称:グスタフ)」は、スウェーデンのF社で開発された歩兵携行対戦車兵器で、初期型であるM1は一九四八年スウェーデン軍に配備され、その後も改良が続けられ改良型である五種類は世界四〇各国以上の軍隊や特殊部隊に輸出され現在も運用が続けられている。
グスタフの特質すべき点は、多種多様な砲弾と運用のしやすさである。対戦車兵器ではあるが、元々は戦車を含む軍用車両とトーチカなど、歩兵では破壊の難しい目標の破壊を目的に開発された。そのため対戦車戦だけではなく車両全般や建物、歩兵などと様々な状況で使える。
一九八二年に起こったフォークランド紛争の初戦の四月三日、サウスジョージア島の停泊地であるグリトビケンで、島に駐屯していたイギリス海兵隊と島に上陸しようとしたアルゼンチン海兵隊との間で戦闘が発生する。
アルゼンチン海兵隊がヘリにより人員輸送を行っていた際、イギリス海兵隊から攻撃を受けヘリは墜落してしまう。これを皮切りに激しい銃撃戦が始まり、地の利があるイギリス海兵隊が圧倒した。そのためアルゼンチン海兵隊は味方フリゲートに攻撃支援を要請した。要請に応えフリゲートは陸地に接近して二〇mmと四〇mm機関砲の二つでイギリス海兵隊に攻撃を行った。
主砲を使用するため一旦後退しようとした際、対岸五五〇mにいたイギリス海兵隊から機関銃とM72 LAW、そしてグスタフの攻撃を受ける。この攻撃により主砲が破損、乗員六名が負傷してこの内一名が死亡した。
グスタフは対戦車・対歩兵・建物破壊・限定的でがあるが対艦攻撃と様々な攻撃に使えるため七〇年以上経過した現在も配備されている。
陸上自衛隊ではM2を「八四mm無反動砲」を一九七八年に輸入が始まり、八年後からはH工業によりライセンス生産されるようになった。平成二四年(二〇一二年)からはM3を「八四mm無反動砲(B)」の名称で輸入している。だが最初のM1からすでに七〇年も経過しているのと、戦術の変化や威力不足を理由に世界中で少しづつだが退役している。
陸上自衛隊でもグスタフと同じ無反動砲で、ドイツのD社が開発した次世代無反動砲の「(ドイツ語)Panzerfaust3(パンツァーファウスト3)」を「一一〇mm個人携帯対戦車弾」の名称で輸入・ライセンス生産しており、小銃小隊等に配備されている。さらに八四mm無反動砲の後継として開発された「〇一式軽対戦車誘導弾」も配備中である。これは無反動砲ではなく米軍が導入しているT・M社開発の「FGM-148 ジャベリン」と同種の個人携行の対戦車ミサイルである。
だが前者はともかく後者はグスタフを超える多用途性はなく陸上自衛隊の戦闘部隊、主に西部方面隊や第一空挺団、水陸機動団など特殊性が高い部隊に加え全国の部隊に未だに配備されていた。
また新年号に入って対戦車戦が想定されないため、〇一式携帯戦車誘導弾の配備は中止になっており、同様に一一〇mm個人携帯対戦車弾も威力が高すぎる、という理由により八四mm無反動砲の改良案が出された。
八四mm無反動砲(C)は軽量化されたM4をさらに軽量化したもである。さらに我が国が世界でもトップクラスの技術力を持つチタン合金の加工技術と炭素繊維技術を応用した「炭素繊維強化炭素複合材料」この二つはM4に使われている材質と同じだが、M4の重量が6.7キロなのに対し、八四mm無反動砲(C)は五.三キロと一.四キロの軽量化に成功している。
非光学であった照準のデジタル化がなされ、レーザー測距儀が内臓されているため、目標までの距離が分かりなおかつ砲弾の信管設定をすることが可能。
また新砲弾が開発され導入・配備されたている。以下が新砲弾。
・赤外線照明弾
赤外線照明弾は名称の通り通常の照明弾の通りに夜間に空中に発射して、マグネシウムを燃やすが赤外線照明弾はマグネシウムではなくパラシュート展開と同時に赤外線(IR=infrared spectroscopy)照明が作動して地上を照らす。IRライトのため不可視で主な用途は夜間戦闘における暗視装置の補助として使用する。
諸元
口径: 八四mm
重量: 五・三kg
全長: 一一三〇mm
反動: クルップ式無反動砲
砲口初速: 二三〇–三〇〇m/s
有効射程: 八五〇m(HEAT弾)、一一八〇m(HE弾)
発射速度: 四-五発/分
弾薬: 完全弾薬筒(八四x二四六mmR)
・HEAT 751 対戦車榴弾(タンデム弾頭)
有効射程:六〇〇m
装甲貫徹力:ERA+五〇〇mm以上のRHA、翼安定・ロケット推進。
・HEAT 551 対戦車榴弾
有効射程:七〇〇m、
装甲貫徹力:四〇〇mm、翼安定・ロケット推進。
・HEDP 502 多目的榴弾
装甲貫徹力:一五〇mm、デジタル信管。
・HE 441B 榴弾
有効射程:一〇〇〇m、鋼球八〇〇発内蔵
・ILLUM 505 照明弾
燃焼時間:三〇秒、光度:六五〇・〇〇〇cd
照明範囲:四五〇-五〇〇m
・ILLUM 506 赤外線照明弾
照明時間:五〇秒、光度:二〇〇w
照明範囲:二五〇‐三〇〇m
・ADM 401 フレシェット弾(一一〇〇発を内蔵)
有効射程:一〇〇m
散布密度:距離一〇〇mで一~二mあたり五―十発