番外編「ヒノトリ」 現調査員、日野常磐について
今回は番外編です。
現在UFAの調査記録を取ってくれている一人の調査員についてのお話です。
これまでの観察記録を読んでくださった読者の皆さんにまず感謝を、ありがとうございます。
今まで挨拶することが出来なかったのでこの機会に本記録にてご挨拶させていただきます。
私はこの観察記録のデータ収集を行う【UFA】調査員、今回は便宜上「日野常盤」を名乗ていただきます。
今回は私の紹介をしていただく事になりました。
しかしその前に少しだけ【UFA】の観察記録にまつわるお話をさせていただきます。
【UFA】の観察記録を行うものは現状一人しかいません。
理由として【UFA】自体発見が困難な架空生物であるために世間的な知名度がないことも一つの要因ではありますが一番の問題はそこではないのです。
【UFA】は架空の存在であるが故にこの世界の物理的な常識が通用しません。
故に彼らの解析は困難を極めるのです。
そのため、彼らを調査をする上での条件がございます。
条件1:【UFA】への興味があること。
条件2:【UFA】を追跡出来るだけの特異性。
条件3:彼らの存在を許せる気持ちの余裕があること。
私にはこの条件を満たせる秘密があるのです。
私自身【UFA】の一種です。
これは比喩としてでなく【UFA】の定義上の事実です。
私自身を客観的に観察した場合、【UFA】「ヒノトリ」に該当します。
「ヒノトリ」は「命」という概念の鳥です。
この鳥は一個体ではなく、数で数えられるものでもありません。
この鳥はどこにでもいます。
私たちの目に映る世界のいたるところにいます。
私達が生きていると感じる全てのものにその鳥はいるんです。
「ヒノトリ」は自身の存在を人間に伝えようとして姿を現します。
それは自然の中、人との触れ合いの中、物語の中、絵画の中、流れゆく時の中…、我々の認識出来る全ての次元にそれはいるのです。
そして私のこの体は一度死んだある人間の体を拝借しております。
だからこそ今は「日野常盤」を名乗っていますがこれまで様々な人間の体を借りてきたので私にはいくつも名前があるのです。
こうして体を借りての活動はよくある話なのですが体を借りる人間の自我が強い場合、私は私であることに気づかない場合が多いのです。
とにかく私、日野常盤は【UFA】「ヒノトリ」の一つの姿です。
【UFA】の調査を行うのは私一人ですが必要に応じて別の姿の私の力を借りれるため研究困難な【UFA】の調査が出来るのです。
最後になりますが私はいつだって皆さんの側にいます。
あなたがそれに気づいた時、【UFA】はそこにいるのです。
それでは次の報告でお会いしましょう、ご一読ありがとうございました。
彼のお陰で僕は彼らについて知り、ここに記すことがが出来ます。
これからも僕達は彼らを探し続けるのです。
2018/04/13 一部修正