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侵略者  作者: 京衛武百十
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不穏

キリアを迎えたエリトーナリス夫妻はとても穏やかで柔らかい笑みで彼女を包んでくれた。まるで、亡くなった娘イレーナが帰ってきたかのように。


キリアについてはもうこれで大丈夫だろうと、ベルカは胸を撫で下ろしていた。彼女を犬小屋に住まわせ、『お前は醜い!』と娘を罵って美容整形手術を強要しようとしていたという実の両親に対しては今なお腹の虫が治まらないものを感じていたが、ここから先は司法に任せるしかない。できれば厳しく罰せられて欲しいとも思うものの、それはキリア自身の気持ちとの折り合いもあるからもう迂闊なことは言わないでおこうと決めていた。


とまあ、この件についてはこれでいいとして、その一方で気になることもあった。実は、キリアが何気なく世間話のようにマリアンに語った内容に看過できない部分があるのを感じていたのだ。


それは、キリアが出会ったという黒尽くめの女性の話だった。しかもその女性は、酷くブロブを憎んでいるようだったという。


その話に、ベルカは思い当たる節があった。


『まさか……エクスキューショナーか……?』


符合する点は多い。グレネードマシンガンを両手に構えてブロブに激しく敵意を向ける黒尽くめの女性など、そうそういるとも思えない。


そのエクスキューショナーは、キリアがいるすぐ傍でグレネードでブロブを爆砕したという。


キリアはその女性が自分を守る為にそうしたのだと思っているようだが、万が一にも巻き込まれていれば大変なことになる。やはりそんな行為を見逃してはいられないと思っていた。


一方、その話を聞いたマリアンの方は、ブロブに対する誤解がこのような事態を招いているのだと考え、それを改めなければという想いを新たにしていた。


そこで、ブロブと会話できるという少女、マリーベルと再び面会し、これから取るべき対処について具体的に相談したいと考えたのだった。


「マリーベルに会いに行きましょう!」




ちょうどその頃、マリーベルの方も、ブロブについてそこそこ理解しているマリアンのことは利用できると考え、連絡を取るようにしていた。


実は、何度もブロブハンターを追い返したことにより、生きたまま捕らえるのは無理だとハンターギルド自体が判断し、本来ならある意味では商売敵でもあった筈の駆除業者と協力して、ハンターの手にすら負えない危険なブロブを駆除することを決定したのである。


マリーベルは、いつものように町に侵入して自分が保護している人間のイリオの為の新しい服を手に入れようとしている時にその話を偶然耳にして、その為にどう対処するべきか参考にしようとしていたのだった。



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