【天文学】〝星〟の明るさ
星の明るさを表わす時、
普通は「1等星」「2等星」という単位を用います。
例えば、北極星「ポラリス」は2等星、織姫星「ベガ」は1等星です。
ですが、中には明度をコロコロと変える星も存在するのです。
これらは「変光星」と呼ばれます。
一口に「変光星」といっても様々(さまざま)な種類があり、
大別すると、
一定の周期で明暗を繰り返すもの、
不規則に明るさを変えるものもがあります。
一定の周期で明暗を繰り返すものとしては、
くじら座の「ミラ」、
はくちょう座の「カイ」、
ペルセウス座の「アルゴル」
などが有名です。
「ミラ」と「カイ」は、ともに「脈動変更性」といわれ、
巨大な星そのものが太ったり痩せたり変形するせいで、明るさが変化しているのです。
「ミラ」は、一番明るい時で「2等星」、暗い時は「10等星」ぐらいとなり、
これを約300日周期で繰り返します。
「カイ」も同じように、「3等星」から「14等星」へと明度が変化し、
こちらは400日周期で変化します。
一方「アルゴル」は「食変光星」といわれ、
地球からは1つの星に見えますが、
実は2つの星が僅差でグルグルと回っているのです。
そのため、どちらの星が前にくるか、
また、2つに別れるかによって明るさに変化が生じてきます。
「アルゴル」周期は、約3日間とされています。
さて、次に、不規則に明るさを変えるものについてですが、
これは主に3つに分けることができます。
1つは、
星の表面で爆発現象が起きて一時的に明るく見える「爆発変光星」、
2つ目は、
星の表面に暗い部分があったり、楕円などの歪な形をして回転しているために明度が安定しない「回転変光星」、
最後が
星の一部や全体が大爆発を起こして吹き飛ぶことで、その明るさを増し暗く変化することになる、
「新星」や「超新星」とも呼ばれる現象の「激変変更性」です。
「超新星」とは、まさに、星が一生を終える瞬間を指し示します。
実際、「はくちょう座」の「新星」の折ですら、一部が欠けたため、
2日後には、かなり暗くしか観測できなくなっていたといいます。