表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
23/23

エピローグ「祝福の森で、永遠の愛を」

 全ての呪いが解けてから、数年の歳月が流れた。


 魔の森は、もはや人々が恐れる瘴気の森ではなかった。主であるレイルの心が癒されたことで、森もまた本来の穏やかで美しい姿を取り戻し、生命力に満ちた「祝福の森」へと生まれ変わっていた。


 そして、その森の主の伴侶となったカイルは、魔族たちからも「我らの慈悲深き王妃様」と心から慕われ、穏やかで幸せな日々を送っていた。


 かつて、自分のスキルを呪い、自己評価が低かった青年の面影はどこにもない。レイルから注がれる惜しみない愛情を一身に受け、カイルは自信に満ちた美しい青年へと成長していた。


 ある晴れた日の午後、二人は初めて出会った、あの玉座の間で昔を懐かしんでいた。


「ここに捨てられた時は、もう死ぬしかないって思ってたな」


 カイルが苦笑しながら言うと、玉座に座るレイルの膝の上に腰かけていた彼を、レイルが後ろから優しく抱きしめた。


「もしお前がここにたどり着かなければ、我は今も、あの呪いの中で朽ち果てるのを待つだけだっただろう」


 レイルはカイルの髪に顔を埋め、その温もりを確かめるように深く息を吸う。


「君と出会うまでの永い時間は、君という光を見つけるための、長い長い夜だったのかもしれないな」


 その甘い言葉に、カイルは顔を赤らめながらも、幸せを噛み締めるようにレイルの腕に自分の手を重ねた。


「俺も、あなたと出会うために、追放されたのかもしれない。そう思えば、過去の全部も悪くなかったって思えます」


「カイル……」


 レイルがカイルの体を自分の方へと向き直らせ、深い愛情を込めて見つめ合う。


 もう、言葉は必要なかった。


 二人はどちらからともなく唇を寄せ、穏やかな光が差し込む玉座の間で、優しいキスを交わした。


 追放から始まった物語は、最高のハッピーエンドを迎えた。


 祝福の森で、二人の幸せな日々は、これからも永遠に続いていく。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ