第13話 性的猿人 後編
若手人気女優・アオイ和奏は全裸で縛られて、天井から吊るされている。
「お願い、止めて」
と、涙を流しながら怯える和奏に、警察官姿の富士丘ヒロシが、バラ鞭を片手に、カツカツと革靴を鳴らしながら、歩み寄る。
「フフ、フフフッ」
役になりきった富士丘が狂気の笑みを浮かべた。
「さあ、タップリと可愛がってやるよ」
「止めて、お願い、痛いのは嫌だから」
「鞭はね、一度味わえばクセになるよ」
そう言いながら富士は、バラ鞭で、
バシン。
和奏の白い背中を叩く。
「痛いッ」
悲痛な表情の和奏。
バシッ、バシーン!
二発、三発と富士丘はバラ鞭を振るった。
「痛い、嫌あぁーっ!」
泣き叫ぶ和奏に対して、富士丘は容赦なく、バラ鞭を連打する。
バシッ、バシッ、バシッ、バシッ、バシッ!
和奏の白い肌が、赤く腫れあがった。さらに富士丘は手加減無用で、お尻を狙い、
バヂイィィーン!
「ぎゃあああぁぁぁ」
強烈な一撃。和奏は、のけぞって悲鳴をあげる。
「フフフ、どうだ、どうなんだ?」
富士丘は完全に狂ったような目付きでで、今度は和奏の全身に、バラ鞭を乱打した。
バシ、バシン、バシーン、バシィーン!
「嫌ああぁぁぁーっ」
狂気と悲痛。迫真の演技で、撮影現場は異様な雰囲気に包まれる。いや、これは演技なのだろうか。
その時、村二市監督が、
「さあ、そろそろ、バス君の出番だよ」
と、指示を出す。その視線の先には、縛られ、吊るされたアオイ和奏。
「う、ううぅ」
限界を超えたアオイ和奏は、なぜだか恍惚とした表情を見せていた。その姿を眺めながら、村二市監督は言葉を続ける。
「富士丘さんには出来ない、バス君だけの仕事」
僕は戸惑いながらも、村二市監督に問う。
「俺の仕事ですか?」
「そう生本番だよ!」
村二市監督は断言すると、縄師に和奏の縄を解かせて、彼女をベッドに移動させた。
「監督、本当に生本番を?」
「和奏君も望んでいる事さ」
確かに、裸で横たわる和奏は、トロンとしたメスの顔で、僕をジッと見つめている。それは完全に欲情している表情だった。
「か、彼女も変態なのか」
僕は意を決して裸なり、ベッドに飛び込んだ。
「こうなればAV男優の実力を見せてやるぜ」
と、僕は、ありとあらゆるテクニックを駆使して、和奏を逝かせまくった。そして、撮影現場に、
「ぐおおおおおおおおおおぉぉぉぉぉぉぉーっ!」
ライオンのような咆哮が響き渡る。それはアオイ和奏の快感の絶叫であった。
「す、凄かったぁ」
ベッドに横たわる和奏は、快楽の極限を超え放心状態になっている。
この『性的猿人』は上映されると大ヒットして、芸術性の評価も高く、映画賞を総ナメにした。
「これも、富士丘さんとアオイさん、バス君、それにスタッフのお陰ですよ」
と、村二市監督は、インタビューを受けて謙虚な発言をする。
そして、アオイ和奏も本格派女優として、その一歩を踏み出した。




