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三十話:幼馴染がいない世界 (千瀬side)

私は東雲千瀬。高校2年生だ。

突然だが、私には幼馴染と呼ばれる存在がいる。

その名も、中本大和。同じく高校2年生で、

同じ学校のクラスメイトだ。大和は、頭はそんなに 良くないが、運動能力だけは無駄に高い男子だった。

そしてそんな大和に物心ついたときから、

私は恋心を抱いていた。いわゆる、初恋というやつだ。

しかも約8年間。自分でも「流石に拗らせすぎかな〜」とは思う。

しかし、恋は盲目なのだ。

仕方ない。そう思っていたある日。

大和が同級生に刺された。私を庇って。

──────────────────────

ジリリリリリリ………

毎朝午前7時。机の上に置いてある目覚まし時計で、私は目を覚ます。

起きたあとは、すぐに着替えて洗面所へ。

早く行かないと、朝の洗面所は戦地よりも激しい戦闘が行われる。

鏡で寝癖などを確認する。そして、一通りのことを済ませ、ここを後にする。

「「「いただきます。」」」

午前7時30分。両親と一緒に朝食を食べる。

いつも通り、コーンフレークとサラダを少し食べる。

「ごちそうさまでした。」

皿を洗い、部屋に戻って鏡で最後のチェック。

チェックが終わると鞄を玄関に置き、歯磨きをしに行く。そこまでがいつものモーニングルーティン。

「よし…。」

準備が完全に終わり、靴を履く。

「いってきまーす。」

午前7時55分。学校に向かう。

学校は徒歩10分の所にあるので、スローペースで

道を進んでいく。

「はぁ…。」

本来だったら、学校は一人では行かない。

横にはいつも幼馴染ヤマトがいた。

しかし、大和はいない。

大和が刺されたあの一週間前から、周りの景色が

色褪せているように見える。

私は、自分がとても弱い人間なんだということを

改めて実感した。

──────────────────────

放課後。

部活に所属していない私は、何もないので

教室を出た。

「はぁ…」

最近はこの溜め息がとまらない。

私にとって、大和がどれだけ大きな存在かが

わかった気がした。

「あれ、千瀬じゃん〜!」

下駄箱で上履きから靴に履き替えていたら

不意に名前を呼ばれ、後ろを振り向く。

その瞬間、私は振り向いたことを後悔した。

「嵐堂……!!」

彼は嵐堂 絆。同級生で、大和を刺した張本人が

私の目の前に立っていた。

「どーした?そんなに俺のことを睨んで。」

甘ったるい声を聞く度に、虫唾が走る。

「お前のせいで……大和は!」

嵐堂は、金持ちのボンボンだ。

そのため、今回の大和の殺人未遂も揉み消しにして、何もなかったかのように学校生活を送っている。私は大和を刺した以上に逮捕されないことが

何よりも許せなかった。

「まだアイツのこと気にしてたの?いいよ死人のことなんてさ、ね?」

「まだ、?死人…?」

そこから私は学校を出るまでの記憶が無かった。

友達曰く、嵐堂の発言にキレた私は

全力で平手打ちをして、学校を出たらしい。

「なんなの…アイツ!」

私は腹を立てながら、一人ブツブツと呟きながら

下校していた。

ガタン!

いきなり、変な音が鳴る。

私はびっくりして、思わず前を向いた。

すると、そこにあったのは高そうな高級車。

さっきの音は私がぶつかった音だったのだ。

「ヤバっ!」

そう言ったときには既に遅かった。

「おいおいネェちゃんよぉ〜!何してくれてんの?」

恐る恐る後ろを振り向くと、そこにはスーツ姿の

チャラ男が立っていた。

「えっと…、すいません。」

一応謝ってみたものの、そんなことで

許してくれるほど優しくないのが大人だということを私は知っていた。

「謝って解決する問題じゃねぇよなー?あ〜あ、凹んでたらどーしよっかな〜?」

チャラ男が憎たらしい表情を浮かべる。

「ネェちゃんさ〜弁償金は?」

「え…」

「お金どれくらいあるの?今。」

私は咄嗟に、「持ってない」と答えてしまった。

その返答に対し、チャラ男は見る見る顔が赤くなり

遂に、怒り始めてしまった。

「おい、じゃあ弁償の分は体で払って貰うしかねぇなぁー!」

すると、狂ったのかそんな発言を吐き出した。

「えっ、」

「おい、乗れよ!」

車のドアが開き、連れ込まれそうになる。

私は怖くなり、振り払って一目散に逃げ出した。

「おい、待てよ!!」

チャラ男は走って追いかけてくる。

どう考えても、女子高校生が成人男性に走って

逃げ切られるわけがなく、とうとう捕まってしまった。

「おい!逃げるんじゃねぇよ!」

力強く連れて行かれる。

助けを呼ぼうとするも、周りに人の気配はなく

意味がなかった。

車の前まで連れて来られた私は

最後の抵抗をするも、

「やめて、、!」

「てめっ!、抵抗してんじゃねぇよ!」

DQNは腕を上げた。

殴られる───!

私は恐怖で声を上げることも出来なかった。

(大和、助けて───!)

そう思ったとき、目の前にひとりの男子が姿を現した。そのまま、その男子はチャラ男の顎にアッパーをくらわせる。チャラ男はそのまま後ろに倒れ気絶した。

「嘘………!」

私を助けてくれたその男子。

その人とは────

「大丈夫か?千瀬。」

私の大好きな幼馴染だった。

読んで頂き、ありがとう御座います!

下の星とブクマをしていただけると、

作者の励みに繋がります!

宜しくお願いします!


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