十三話:聖剣の呪い
「え…」
私は思わず言葉を失った。
目の前では、一人の冒険者がミノタウロスと死闘を繰り広げている。
「おい、テメェにそんな力は残っていないはずだ!」
「…」
「答えろ!」
カン、キン、カン!
何度も何度も金属音がダンジョン内に鳴り響く。
(怖い。なんなの…この人。)
血塗れになってもなお、剣を振り続けて戦っている。
(この人はいったい…?)
こんな人、2500年前にはいなかった…。
もしかして転生者?
いや、でも転生者を召喚するための魔方陣は
人間は知らないはず…
「本当に誰なの?あの人…」
──ハルキside──────
なんなんだ!コイツは!!
何故、あの攻撃を喰らっても立っている?走っている?剣を振っている?
疑問が多すぎて、頭が混乱してくる。
「おい、お前気絶したんじゃねぇのかよ!」
「…」
俺が何度聞いても何も答えない。
なんなんだ?コイツは!
俺は剣を今も振っているが、徐々に押されてきている。
「クッ…」
カ───ン!!!!
部屋に金属音が響き渡る。
け、剣が折れた、だと…!?
剣が折れたことに目を取られていた俺の前には、
アイツが剣を構えていた。
─ヤマトside──────────
目の前が暗闇で何も見えない。
「ん…どこだ?ここは」
前に広がっているのは何もない暗闇の世界。
取り敢えず俺は、一歩ずつ重い足を前に進めた。
「これは…なんだ?」
さっきいた場所から1kmくらいだろうか?
進んだ先にあったのは一本の剣だった。
この剣からは嫌なような心地よいような変な感じだ。
するといきなり、その剣は光を纏い始めた。
「な、なんだ?!」
「静まれ。若造よ。」
「?!」
「我の名はオリジン。聖剣オリジンなり。お前が新たなる使い手か?」
~聖剣オリジンについて〈追記〉~
聖剣オリジンについてですが…(詳しい説明は次話にて)読者の方の中には、疑問に思った方もいるかもしれません。
最初の方の話では、愛神ドーミナが言っていた聖剣の名前はオルメイツライナーでした。では何故違うのか。
それは言語の違いです。現代日本の言語では、オリジンをオルメイツライナーと呼びます。
イコール、こっちの世界の言語ではオリジンと呼び、
これからは基本的にオリジンでいく予定です。
(なお、ヤマトと会ったときのドーミナは現代日本語で話しているので、オルメイツライナーと呼んでいます。)




