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プロローグ:なんか煽ったら殺されました。

2025/7/29 追記)内容を再考して若干変わっているので、是非第1話から読んでみてください!

「今日は楽しかったね。大和。」

「そうだな。」

その日は、幼馴染チセと遊びにいった帰りだった。

まさか、俺の人生が275.3698°変わるとは今はまだ、気付いてはいなかった。

「また、一緒に行きたいね。」

「予定があったらな。」

「絶対だよ~?」

もう日が隠れてきている。千瀬も一緒だし、速めに帰らないと。そう思った時だった。

「あれ、千瀬じゃん。」

「げっ…。」

クラスの陽キャグルのリーダー格:嵐堂絆らんどうばんと、その取り巻きグループ何人かと

バッタリ出くわしてしまったのだ。

「嵐堂君。コンニチハ。」

千瀬が棒読みで挨拶をしている。

何故棒読みなのかというと、嵐堂は千瀬に好意を寄せているらしくその見え見えな態度に

千瀬もうんざりしている、と前に言っていたのを思い出した。

「偶然だな。こんな所、で…」

千瀬の後ろに立っていた俺の顔を見て、嵐堂は顔色を悪くする。

だろうな。だってコイツ、俺のこと超嫌いだもん。

さっき伝えたとおり、嵐堂は千瀬に好意を寄せている。

だが、自分で言うのはアレだが千瀬は学校生活含め、一緒にいるときはいつも俺にベッタリ。

=仲良くしてる俺のことが気に食わない(?)らしい。

「お、おい!何で霧島なんかが千瀬といるんだよ!」

お?嫉妬か?笑

俺の悪~い心が、嵐堂を煽れと訴えている。

勿論従ったさ。

「え、遊びに行ってたんだけど?属に言うデートってやつ?」ってね。

すると、面白いぐらいのスピードで、顔が真っ赤になっていく。ククク、ザマァ。

「うわぁ、大和が悪い顔してる…。」

千瀬が横で俺を睨んでいる。許せ、千瀬。笑

「で、デート?!そんな訳無いだろ!!」

イライラしてきたのか徐々に口調が悪くなってきたので、

ここで追い打ちをかけることにした。

「なぁ、千瀬?」

「ん?」

嵐堂が一番心にクる話をしよう。

「お前ってアイツの彼女だっけ?彼女だったら謝罪するけど。」

すると俺の言いたい事が分かったのか、千瀬もニヤッとして濁すことなくストレートに

「え?違うけど。そもそも私、好きな人他にいるし」

と渾身の一言。

うわぁ、嵐堂が口をパクパクしてる。

可哀想に。

その様子を内心爆笑していると

「お前のせいだ…。」

「え?」

声が小さくてよく聞こえない。

「お前のせいで!千瀬は!」

「は、いきなり何言ってんの?」

「お前のせいで頭がおかしくなったんだ!!殺してやる!」

何故かポケットに入っていたナイフを持って襲いかかってきた。

取り巻き共は焦った顔を浮かべながら様子を伺っている。

正直、思いっ切り殴り合いたいけど、後ろに千瀬がいるので手を抜いて対応しよう。

そう思っていたのだが。

俺は急な腹痛に襲われることになる。

自分の腹辺りをチラッと見た一瞬の出来事だった。隙を突かれたのは。

「死ねぇぇぇぇぇ!」

まずい!咄嗟に体勢を変えようと体を捻ろうとするも、

「危ない!」

グサッ。千瀬の悲鳴と共に脇腹辺りから燃えるような痛みが走った。

「ッ…!」

嵐堂が突進してきた衝撃で俺は地面に倒されてしまう。

「大丈夫?!」

後ろから千瀬が走ってくるのが見えた。

一方俺を刺したバカは

「やったぞ、俺は遂に彼女を助けれたんだ!!」

と歓喜に満ちた声で拳を突き上げていたが、

「ひっ、ひぃ!」「ヤバイどうしよう?!」

「人を刺したぞあいつ…」「と、取り敢えず逃げろ!」

取り巻きたちは怖くなったのか、嵐堂の両腕を引っ張り連れて行こうとした。

「ちょっと待ちなさい!!」

千瀬が喉をガラガラにしながら叫んでいる。

「千瀬…。もう、良い。」

叫んでいる千瀬を頑張って静止させるが、そんな体力はほぼ残っていない。

音でなんとなく分かるが、どうやら人が集まってきているようだ。

「喋っちゃダメ!!こんな時どうすればいいんだっけ...119番?」

慌てふためく千瀬を横目に

今出せる力を振り絞って腕を持ち上げ、彼女の顔に触れた。

(俺はこの子を守れたんだな。)

「ど、どうしたの大t」

ストン。

顔に触れていた手が地面に落ちる。

その瞬間、この街に一人の女性の泣き叫ぶ声が救急車のサイレンと共に木霊した。

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