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お菓子を食べよう

 ある日の夕方。

 お屋敷で、黒川さんが俺の部屋に何かを持ってきた。


「これ、何ですか?」

「飴です。製菓部門が制作した物なんですが、はっきり言って失敗作でして。よろしければ食べていただきたいと思い、持ってきました。あぁ、味と安全性は保障します」


 黒川さんがそう言って渡したのは、無地の袋に入ったお菓子。

 飴の一種らしいけど……ちょっと縦に長い。


「中はミルク味です。試作段階での名前は、オレノヒトツモノだそうです」

「ミルク味はいいんですけど……変な名前ですね」

「漢字では、俺の一物と書くそうです」

「へ?」


 黒川さんが指で漢字の書き方を書いたが、早すぎて俺には分からなかった。

 まぁ、どうせ商品化しないものだし、別にいいか。


「では、私はこれで」

「はい、ありがとうございます」


 黒川さんが出て行ってすぐ、


「さて、食べるか」

「お兄ちゃん、それ、何?」

「うゎぁ」


 急に一花ちゃんが現れた。


「お兄ちゃん、黒川さんと話していたから。何かなー?と思って」

「もー、脅かさないでよ。お菓子だよ、お菓子」

「どんなお菓子?」

「俺の一物って名前のお菓子なんだって。飴らしいよ」

「そうなんだー」


 一花ちゃんは興味津々だ。


「よかったら、食べる?」

「いいの?」

「黒川さんも、味は保障するって言ってたし」

「ありがとう、お兄ちゃん♡」


 そう言って一花ちゃんは俺の頬にキスをした。


 で、彼女は袋を開けたのだが……


「うぁー、面白い形だね」


 形状は、リコーダーの上半分が飴の部分で、下の部分は手が汚れないように棒になっている。

 それはいい。

 だけど……

 まず、飴部分の色が黒々としている。

 それに、先端部分、つまりリコーダーで言えば口を当てる部分なのだが、一般的なリコーダーより一回り大きい気がする。


「すごーいっ!大きくって、黒々としてる。こんな大きなの食べられるなんて、なんだかどきどきしちゃうね」


 一花ちゃんはそう言うと、俺の一物の先端ではなく、横側を舐め始めた。

 ちっちゃな下を出して、俺の一物をペロペロ舐めている。


「ん……お兄ちゃん。おっきいね」

「うん。そうだね」


 一花ちゃんは俺の一物をおいしそうに舐めている。

 しばらくそうしていたのだが、彼女は大きく口を開けて俺の一物の先端を咥えた。


「お、おふぃちゃん(お兄ちゃん)ふぉれ(これ)おっふぃね(大きいね)

 

 一花ちゃんは俺の一物のあまりの大きさに、目を白黒している。

 だけど、ちっちゃな口を限界まで広げて、手を固定したまま顔を前後させて舐めている。

 

「!!」


 しばらく舐めていた一花ちゃんは、驚いた顔をすると、俺の一物を勢いよく口から出した。

 一花ちゃんの口からは、ドロッとした白濁液のミルクが垂れている。

 勢いよく口から出したせいだろう。

 彼女の顔にもミルクがいっぱい垂れている。


「い、一花ちゃん、大丈夫?早く顔拭かないと」

「うぅん、大丈夫。ちょっと驚いただけだから。それに、せっかくのミルクだもん。ちゃんと全部飲みたいから」

 そう言うと、一花ちゃんはまず下でこぼれたミルクを舐め、次に顔に着いたミルクを手で拭くと、それも舐めとった。


「うん……ちょっと苦いけど……おいしいね」

「そっか。よかったね」

「うん。よーし、どうせだから、中身が全部なくなるくらい舐めてやるんだから」

「頑張って!一花ちゃん!!」


 こうして、俺達のお菓子タイムは過ぎていくのだった。

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