トルコへ
男は言う。
俺達が俺達であるためには追わなければ。
人間が人間らしくあった時間を追わなければ。
正直私は私の名前すらこの時点では思い出せない。
名前があったのかもわからん。
ただ今私はここにいてシュレディンガーがいて何かしらを求めて旅をしている事実があるに過ぎない。
朝飯を平らげた。カロリー...メイト?
シュレディンガーに言わせれば人類が元文明時代に生み出して以来最高の栄養食らしい。
私からすれば味気ないとしか言いようがないが、もし口に出そう言おう物なら口がカロリーメイト状になるまで水を与えて貰えなさそうだ。
朝食を済ませるとシュレディンガーは何やら小さな機械を持ってきた。
彼いわくこれは元文明の火薬式の銃、モーゼルという至極の逸品らしい。
使い方はシュレディンガーが教えてくれると言うので素直に習ってみる。
私の記憶において初めての発砲。
図書館内で響く破裂音。
鼻につんとくる火薬の匂い。
銃口から見えないスピードで弾丸が撃ち出され、その衝撃が手から腕、体と伝わっていく。
的に...
突き刺さる。
真ん中。中心。
鉄の箱が上下に跳ねて興奮した口調で、やれ天才だとかやれ才能の塊だとかと囃し立てる。
ただ私にはこの感覚に覚えがあった。
どうやら私は銃と共に生きていたようで銃にまつわる事を次々と思い出した。
誰かに習ったような銃剣術、うまく敵に当てるコツ、銃が無いときの戦闘法。
あの男の影と一緒に記憶が甦った。
シュレディンガーが次の行き先を告げる前に何かを引っ張ってきた。
いや、正確には合体してきた...だろうか。
近世文明時代の車、アングラヴィティモービルだと車が名乗る。
タイヤは無く、空を飛行することも出来、移動手段としてはとても良いものらしいが速度がそこまで無く車よりちょっと遅いらしい。
鉄の箱はなんとハンドル部分の根本にすっぽり収まっていて地図とかを表示した。
なんとも今までのエジプトの外観をぶち壊すようなその光景は自分でも少し嫌だったし、なによりあっという間に旅が終わってしまいそうだった。
私が表情を不満そのものにしていると鉄の箱が根本から出てきてやれやれ、やはりな等という言葉と一緒に何処かへ向かった。
車から降りあわただしく後を追うと後ろで何か金属の塊が地面に落ちた音がする。
いくらか行った先に私の記憶にある乗り物が出てきた。
履帯を巻き、長い砲が乗っている。
戦車だ。
鉄の箱が後部のエンジンに収まり戦車の心臓を動かす。
私はよじ登りキューポラから乗り込むと体が馴染み落ち着くのを感じた。
さて、そろそろ行くか。
砂漠を戦車で走りつつ考える。
トルコ。
今現在世界で7番目に大きかった国らしい。
元文明初期にオスマン帝国というトルコの前身があったと言われ、その国はかのローマを打ち倒し、ヨーロッパを脅かす存在であったそうでこれから行くのはヨーロッパとアジアの中間である、イスタンブールだ。
ただ近世文明では中国に占領されてしまい、中国のヨーロッパ侵攻の要所であったとも箱が言う。
何故帝国は滅びたのか。
私には理解しがたい事である。
強い国というのは滅びずらく、長続きするものだと思う。何故数百年で滅びたのか...
シュレディンガーは語った。
当時原始文明から元文明時代では国と言うのは作りやすく滅びやすかった。
争いが絶えず、いつも戦っていた。
故に滅びやすかった。
うむ、納得出来ないな。
そろそろ夜になる...
眠くなると事故を起こしやすいと箱が注告していた。
私は寝る。
また明日。
どうも、後書きです。
意欲が物凄く減退していてつらひ
世界観が非常にわかりずらいですが、後々分かります。
又、他の生物も今のところ出てきていません。
出てくるかどうかはお楽しみ
続きは明後日までには上げますので読んでくださったら、ここまでの感想をください...




