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麻友を何でも知る救命医
「高岡先生、第一オペ室の準備、整いました。」
了解です。
麻友の二本目のオペが始まる。
「高岡、ヤバかったら俺が変わるが…。」
小松原先生、そうなると思います。寝不足なんで
小松原貴紀、救命医で麻友と同期。
「じゃあ、高岡執刀を取りやめて、小松原にオーダーチェンジだ。」
渡辺はスタメンを小松原に変更した。
麻友は黒く日焼けした貴紀に何度も救われた。
そして、内心、麻友への愛情も知っていた
ある日のことだ。高岡のことなら何でも知ってると貴紀は爆弾発言を行った
姉御肌で傷つくと自分の殻に閉じこもる。そしてプライドも高い。
麻友は図星で言葉をなくす
「小松原、渡辺先生ってスポーツの監督だな。」
坂上、そう言うな。俺も渡辺先生はスポーツの監督みたいだとは思うが。
俺もお前の手術に入る。坂上博紀、帝都医大の麻酔科医はそう言った。
ある日のことだ。教授、俺に例のオペに入れてください。と博紀は直談判
「坂上、麻酔科の教授先生、困らしたろ。お前を買ってんだぞ。」
博紀を宥めたのは渡辺医局長だった。