僕の年上の彼女
「好きなものを好きと言おう!」の友里亜ちゃんの彼氏目線です。
下ネタ要素が含まれます!
苦手な方はバックして下さい。
僕の彼女はかなり可愛い。
フンワリとした雰囲気に優しい笑顔。
はじめて彼女を見た時、リアル天使だと思った。
彼女とはじめて会話した時の衝撃が今でも忘れられない。
「私、友里亜って言います!あ、あの、腐男子さんですか?それとも、リアルにBL男子様ですか?」
「………腐った方です」
「ふぁあ!リアル腐男子さんはじめて会いました!仲良くしたいです!」
友里亜さんは本当に可愛い笑顔だった。
BL乙女ゲームのオフ会に姉に無理矢理付き合わされたせいで孤立していた僕とずっと一緒に居てくれた友里亜さんに帰り際、メアドと携帯番号を聞かれ僕の口からこぼれたのは告白だった。
「友里亜さん………僕の情報が欲しいなら、僕の彼女になって下さい」
友里亜さんは顔を真っ赤にした。
「わ、私で良ければ………ゆ、優馬君の彼女にしてください」
僕に可愛い彼女が出来た瞬間だった。
僕の一つ年上の彼女の友里亜さんは本当に可愛い人。
「何故そこまで来てキスしない!押し倒せ~」
「友里亜さん、作者が押し倒さない事をえらぶなら、友里亜さんが描いたらどうかな?」
「優馬君天才!欲望丸出しに描いても良いかな?」
「良いと思うよ。ちょっと無理な体制でお仕置きさせたら良いと思うよ」
「優馬君天才!」
僕らにとっては日常的な会話です。
友里亜さんが喜ぶから、高校を男子高にしてしまったのはやり過ぎったと今は思っている。
友里亜さんが喜ぶように、友情丸出しに肩をくむ友達や、ふざけて後ろから羽交い締めしてじゃれあってる先輩の写メを撮って友里亜さんに送る毎日。
『優馬君、愛してます!』
友里亜さんからの返信に口元がゆるむ。
それを掌で隠す。
「優馬、誰誘う?優馬姉ちゃん居たよな!」
「マジで!美人?胸でかい?」
「絶対呼べよ!」
うちの学校は文化祭に招待状が無いと入れないシステムだ。
友里亜さんを呼ぶのはどうなんだろう?
友里亜さんを呼ぶなら友里亜さんの友達の分も招待状が居るだろう。
友里亜さんは可愛いし、友里亜さんの友達の沙織さんは美人だし渚さんは可愛いくて胸がでかい。
そんな三人が来たら、三人が危ないんじゃないだろうか?
でも、友里亜さんは男子高に興味深々だろう。
「優馬、何悩んでんだ?」
「………いや、彼女呼ぶかで悩み中」
「「「!」」」
「か、彼女~!」
何故か叫ばれた。
「か、彼女ってリアル彼女なのか?二次元じゃなくてか?」
「二次元かと思うぐらい可愛いとは思うけど」
「「「のろけた!」」」
僕の友人達は興味深そうに僕の顔を見る。
「呼べよ」
「へ?」
「本当に二次元越えしてるか見極めてやる!」
「………可愛いのは僕が解ってれば良くてお前らに採点させるのは、しゃくなんだけど」
それに友里亜さんと目の前の友達をネタにBL話を考えてちょっとえげつない事までさせちゃったから(妄想の中で)、友里亜さんの中では目の前の友達は可哀想な受け男子設定である。
「お前が、二次元越えとか言うからだろ!」
「………彼女につきっきりになっても良いなら呼ぶよ。姉さんも呼ぶし………姉さんは胸でかめかな?」
「よし、お前は宣伝係でプラカード首から下げてれば彼女につきっきりでも許す!」
こうして、僕は友里亜さんを文化祭に呼ぶことになった。
文化祭の日、友里亜さんは白いニットワンピに白いニーハイソックスにフワフワの白のベレー帽の抱き締めたくなるような格好で僕の教室に現れた。
「優馬君」
「友里亜さん………沙織さんと渚さんは?」
「二人とも彼氏に反対されて来れなかったよ」
「なら、ここまで一人で?ナンパされませんでしたか?」
「大丈夫!優馬君に会いたくって急いで来たから!」
可愛い。
たぶん、BL変換した脳内妄想を共有したくて急いで来たのだろうけど嬉しい。
「優馬君………猫耳執事ルック眼鏡男子………モユル!」
「お嬢様、何なりとお言いつけ下さいませ」
「じゃあ、語尾をニャンでお願いします」
「………かしこまりましたニャン」
「モユル!」
萌えてる友里亜さんは本当に可愛いな。
僕が友里亜さんを席まで案内すると、僕の友達数人に囲まれた。
「「「優馬の友達です!」」」
「あ、はい。優馬君から色々お話聞いてます!」
皆、友里亜さんの脳内BL要員だよ。
友里亜さんは僕の服をチョイチョイっと引っ張るとニコッと笑った。
「モユル!」
「そうだね!美味しいね」
僕がそう言うと友里亜さんは不思議そうな顔をして僕の顔を見た。
滅多にしない顔だ。
どうしたんだ?
「友里亜さん?どうかした?」
「……………優馬君が一番モユルからね」
友里亜さんは僕でもBL妄想しているのだろうか?
ちょっと嫌だ。
けど、友里亜さんが喜ぶなら妄想ぐらいは許してあげたいとも思う。
「友里亜さんが望むなら、不憫属性の友達を壁ドンして脱がすぐらいならしても良いですよ」
本気で言ったのに、友里亜さんは少しムッとした顔をした。
嬉しくないのだろうか?
「優馬君は壁ドンも服を脱がせるのも私以外にしちゃ駄目!優馬君がどうしてもって言うなら私、今すぐ性転換するから!」
「………友里亜さん、性転換はしないで下さい、僕は友里亜さんが女の子だから好きなんですから………後、思春期真っ只中の男に服を脱がせて良いって発言は感心しませんよ」
友里亜さんは耳まで真っ赤になった。
可愛い。
「友里亜さんが望むなら友里亜さんだけにしますね」
「………うん、恥ずかしいこと言ってごめんね」
「………友里亜さんは色々解ってないみたいですから今日僕の家に来てもらって良いですか?」
「怒る?」
「いいえ、ちゃんと教えてあげます」
「うん行く」
ああ、全然気が付いてない。
僕が欲情するなんて思ってないのかな?
まあ、思ってないよな。
「………二次元越え天然可愛い系女子だと!」
「美少女に実地で教えるだと!」
「羨ましすぎて鼻血出そうだと!」
「嫉妬で奥歯ギリギリ言いそうだと!」
後ろで不穏な空気を出しながらブツブツ言ってる友人達は取りあえず無視しよう。
「優馬、来たよ~あれ、ユリアン様?」
「忍魔女様、この前のオフ会参加出来なくてごめんなさい」
「ユリアン様が居ないとテンション上がらなかったですよ~………あれ?何で優馬と一緒に………」
「姉さん、彼女が出来たって言ったよね?」
「ああ、あぁ?ユリアン様が彼女?」
「忍魔女様の弟様の彼女にクラスチェンジいたしました!」
「………優馬、彼女出来たって言ってたの受験前だよね?」
姉さんが不思議そうな顔を僕にむけた。
「誰と付き合ってるか聞かなかったよね?」
「………えっ?我らがちっパイアイドルユリアン様とお前?」
ああ、友里亜さんちっパイ気にしてるのに………
「忍魔女様、ぶん殴りますよ」
「友里亜さんに胸の大きさは禁句だよ姉さん」
「えっ?ちっパイでもユリアン様のちっパイは合法ちっパイでしょ!世界遺産でしょ!」
激しく同意だけど友里亜さんには禁句だよ。
「優馬君、顔以外なら良いかな?」
「駄目かな?それに友里亜さんが良いなら、僕がいっぱい触って大きくしてあげるから落ち着いて」
友里亜さんは少しフリーズすると言った。
「揉むとでかくなるってのは都市伝説では?」
「やってみないと解らないでしょ?」
「………」
友里亜さんが真剣に悩んでいる。
可愛い。
胸、本当に気にしてるんだな。
ちっパイも可愛いのに。
「ユリアン様、弟の前でそんな可愛い反応したら弟の頭の中揉む事で決定だから」
「へ?」
「友里亜さんは胸でかくしたいんだよね」
「う、うん」
姉さんは余計な事言わないで欲しいって笑顔を姉さんに向けると姉さんは引いた顔をした。
「ユリアン様、うちの弟は敬語系ドS執事属性だからね」
「姉さん、それどんな属性だよ」
「敬語つかって従順に主に尽くすと見せかけて、何だかんだで欲望を満たす事においては自分の思い通りに主を誘導するドS」
うん、正解。
友里亜さんは首をかしげている。
本当に可愛い。
「そんなことより姉さん、こないだ欲しいって言ってたキツネ面新しいの作るからあげるね」
「………」
「要らないなら友里亜さんにプレゼントするけど」
「要る」
姉さんも、友里亜さんもレイヤーもしているからアイテムは必需品である。
これで買収。
「優馬君、私も……」
「友里亜さんの分も新しく作りますね」
友里亜さんが蕩けるような笑顔をくれた。
「ああぁぁぁぁ、ユリアン様を助けられない不甲斐ない自分を殴ってやりたい」
「姉さん、煩いよ。僕が代わりに殴ってあげようか?」
「い、いいです」
これで、今日僕の家に友里亜さんが来たらいっぱい可愛がってあげられる。
僕は友里亜さんに笑顔をむけた。
友里亜さんも僕にとびきりの笑顔を返してくれた。
ああ、僕の彼女は本当に可愛い。
僕が腐男子で良かったって思うのは友里亜さんが僕の彼女になってくれたからだ。
腐男子なんて生き辛いのに、やめられないのは友里亜さんが居るからだ。
「そんなことよりお嬢様、飲み物は何になさいますかニャン?」
「優馬君のおすすめの飲み物は何でしょう?」
「おすすめですか?………あっ、おすすめですかニャン?」
「僕のミルクとか言ったらぶん殴るわよ!」
「姉さん、黙って。いや、ぶん殴って黙らせるよ」
友里亜さんはキョトンの後に鞄の中からスケッチブックとシャーペンを取り出した。
そのまま描き始めたのは卑猥な作画。
「友里亜さん、ここで描くのは止めない?」
「神が降臨」
「うん。解った。けど、止めよう」
「モデルがいっぱい!」
「うん。止めよう。後で動画でモデルを撮ってきてあげるから目の前で描くのは止めよう」
「だ、駄目?」
上目使いで滅茶苦茶可愛いけど、手元がエグい。
「可愛いけど駄目だよ」
「くわえるとこまで描きたい」
「それを口に出して言うのもアウトだよ」
「それを口に出す」
「アウトだよ」
「………優馬君が言ったのに」
「それはごめん」
ああ、男子高でなんて台詞を吐いちゃってるんだ。
友里亜さんが周りの奴らのオカズにされちゃうよ。
片っ端から記憶がなくなるぐらい殴り飛ばして良いだろうか?
それもこれも姉さんのせいだ。
「姉さん、後でお仕置きだよ」
「えっ?………エッチなお仕置き?」
「ふざけてられるのは今のうちだよ。神作画を火炙りの刑できまり」
「!ゆ、優馬様、あの、謝るから!もうふざけないから!」
「えっ?よく聞こえなかったけど、神DVDもへし折って良いって?」
「言ってない!ごめんなさい!ユリアン様助けて!」
友里亜さんは作画作成で聞こえてない。
ああ、友里亜さんの作画が神がかってきた。
こうなったら友里亜さんは止まらないだろう。
僕は仕方なく友里亜さんの耳元で囁いた。
「いうこと聞けないなら後でお仕置きですニャン」
友里亜さんは顔を真っ赤にして僕に視線をむけた。
「大丈夫、痛いことはしないから」
解らないけど………
友里亜さんは顔を真っ赤にしたまま僕の耳元を両手で覆ってないしょ話を吐いた。
「優馬君なら痛くても良いよ」
………ああ、友里亜さんは意味解ってるんだろうか?
いや、あんな卑猥な作画描けるんだから解ってるはずだ。
僕は思わず両手で顔を覆った。
何時も冷静でクールで居たいのに。
ただでさえ、僕は友里亜さんより年下だから友里亜さんに弟扱いされないようにしたいのに………
敵わない。
こんな可愛い生き物どうしろって言うんだ!
「可愛い優馬君も大好き」
ああ、本当に敵わない。
「友里亜さん、可愛いは誉め言葉じゃありません」
「忍魔女様、今日優馬君をお預かりしても良いですか?」
「う?良いよ」
「では、明日にはお返ししますね」
「………えっ?泊まり?」
「はい!可愛い優馬君にムラムラしてしまったので」
ああ、本当に敵わない。
その日僕が一気に大人の階段をかけ上がったかどうかは、僕と友里亜さんだけの秘密の話。
END
ずっと書きたかったので書いてみました!