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研修後のプレゼンテーション

作者: ハメシ

ある専門学校で研修が行われた。

 

 その結果をプレゼンテーションする発表会が行われたのである。


「○○さんは、発表の仕方が上手いですね。△△さんも良く工夫をされています」


 教員は、プレゼンテーションを行ったほかの学生を褒め始めた。


 その評価に私は含まれていない。

 

 いや、今日だけじゃない。


 みんな誰も、私だけ認めるどころか避けられているのだ。


 何故かはわからない。けど、このままでは私はこの世から消されてしまう。


 居ながらにして消えてしまうのは嫌だった。


「先生!」


 私の声に、一斉に皆が振り向く。


 学校に来て、私の声だけで振り向いたのはこれが初めてだと思う。


「何故、私だけ評価されないのですか。今に限ったことではありません。入学してから今に至るまで、いや、それ以前から私は先生が皆にしてきたような評価を受けていません」


 周りは、私に対して首を傾げ始める。


 しかし、私は続けた。


「私だって精一杯工夫していますし、学ぶべきポイントを押さえて発表しています。

ですが、何故低評価を受け、今に至っても置いていくのですか。理由を説明してください」


 私はつい感情的になってしまい、声を上げてしまった。それは、目の前の教員だけではない、皆への問いだった。


 ココときて、みんな口を開くのである。


「お前はいっつもそうだ。そうやって認めてほしくて甘えてやがる」


「周りの評価を気にするのですか」


「貴方は私と違う。だから無視されるんだよ」


 思いのほか、みんなから罵声を受ける。


「めんどくさいなぁ。俺ら耐えてきたのに」


「もう我慢できない。お前、いい加減有害なのに気付け」


 そこまで言われてしまった。


 みんな、私の何に我慢していたんだ?


「君は私達と比べて、常識を逸脱したところがあります。ですから、評価を受けられないのです。自分の世界に籠らず、心を開いて、常識を学んでから学校に臨みなさい」


 先生にまで、そのようなことを言われてしまった。


 有害だと、私に矛先を向けてくる学生たち。


 私もついに我慢ができず怒鳴ってしまった。


「私を散々めんどくさいと放っておいて、怒れば有害扱いですか。何一つ試さなかったあなた方が、人の試行錯誤を偉ぶって否定ですか」


 私はこの後呼び出されてしまったが、ほかのみんなは放免だった。


 耐えきれなかったのは、私であった。


「私からすれば、あなた達やこの世界そのものが有害じゃないですか!」


 私の心を侵していくには、十分過ぎる量の毒ガスがこの世に蔓延していたのであった。


 オリジナルショートショートです。

 皆さん、最近認められる経験はありましたか?

 主人公のように、発表会で怒ることはないにしても、認められないと、自分の立ち位置がよくわからなくなってしまうのではないでしょうか、

 そんなわけで、よろしくお願いします。

 感想お待ちしております。どんなものでも、糧になりますので(`・ω・´)

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