【詩】ネコたちの小さなお話
にゃーお、にゃーお、みんなあつまったか
まだ クロがきてませんぞ
ここには まんげつが すぎのきのてっぺんにきたら あつまるはずなのだぞ
やくそくを まもらないとは
にゃーお、クロがきたようですぞ
いやいや おくれてもうしわけない つまが はじめて こどもをうむので すこしのあいだ つまが あんしんするように みまもっていたのだ
にゃーお、なんと クロのこどもが うまれるのか すごいぞ
わたしも きんちょうしていますよ しょうじきいうと しゅうかいどころではないのです
にゃーお、それもそうだな おくさんが たいへんなときに しごとは てにいかないものだ
にゃーお、こんかいのしゅうかいは これでおわりにしよう
にゃーお、にゃーお、わたしのために もうしわけない
こんなときに しごとをするのは にんげんくらいなものだ
われわれは つねに ほかのものを たいせつにしなければならないからな
にゃーお、もっともだ では へいかいだ きょうは あつまってくれたしょくんに かんしゃする
にゃーお、にゃーお、では ごきげんよう
にゃーお、さようなら
つきのひかりに てらされて たくさんのねこたちが いえへとかえっていくぞ
つめたいかぜが ふいたって ねこたちは じぶんのしごとはわすれない
ニャーオ ニャーオ
きょうも どこかのあきちで ねこたちのまよなかのしゅうかいが ひらかれているんだぞ