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入院前にやられた検査

病名が付かねば治療も出来ない。

担当医師は入院させて検査をぶち込み、出来る限り早く病名を確定して治療していきたいと望んでくれた。


しかし、私にも生活がある。

派遣は働けなきゃ無給だ。


そこでの折衷案として、入院前に仕事を何回か休んで様々な検査をし、入院後は治療のみでいけるように準備しましょうと言う事だ。


今思えば、素直に入院しておけば良かった、そればかり。

なぜならば、入院しておけば「健康保険限度額適用認定証」を使い、限度額以上のお金を病院に払わずに済んだからだ。


まあ、入院を言われた時点でそんなものを持っていないどころか、申請のしの字も頭にない状態だったが。


これを教えてくれたのが、職場のお友達で、私とは違うがやはり難病をお持ちの方である。彼女のアドバイスは本当に私には役立ったので、それで私は今こんなエッセイを書いているのかもしれない。


さあ、長期入院前には「健康保険限度額適用認定証」を手に入れるんだよ!

高額医療費は戻ってくるけど、最初から少ない金額を病院窓口に支払って終わりの方が楽じゃない?退院時にあなたは大金払えるの?だよね、ですよ。


ありがとう、友!


あ、話しは横道に逸れたが、今回の話題である、私が入院までに受けた検査を列挙していく。


①血液検査と尿検査

これらはどんな病気もするものだが、血液検査には筋肉が壊れた状況を確認できるCKという項目が追加されている。検査項目が増えるごとに高くなる、回転ずしの皿みたいなものだと実感。追加で検査入れました、で1470円追加で払わせられた時には涙が。医師に入院を勧められた時点で、私のCK値は616(参考基準女性で45~160ぐらい)だった。


ちなみに、2021年4月まで右腕から採血されていたが、2022年6月から、血管が逃げると言われて左腕静脈からしか採血されなくなっている。


②CT撮影(造影剤使用)

間質性肺炎があるかの確認と、悪性腫瘍の存在がないかの全身確認。

左乳腺に結節性病変らしきものが発見される。それ以外クリーン!!


④筋力検査(神経内科にて)

医師に頭を押さえられたところで頭を上げる、医師と合わせた手を押し返す、などの色々で筋力を計るものだが、当時の私には面倒にしか感じない検査だった。

自分の体に力を入れる事こそ体力が必要で、医師に言われた通りに行動し続ける事が自分には難しい、それを実感できたのである。

しかし、私は頑張ったのか、それ程筋力は弱くなっていないと思われた?


④乳腺外科にてマンモグラフィーと超音波検査

CTで結節性病変らしきものが発見されていたため。良性のものであるとCTのその結果とその時点でわかっていたが、多発性筋炎だからと念のために検査。

これで全身クリーンという結果となり、また、筋力検査から右腕が上がらないのが「五十肩」だろうとの見解が神経内科の方からあり、一時は入院の話は立ち消えかけた。


⑤MRI

上がらなくなった右腕を持つ右肩が五十肩かどうかの確認。

正しくは、関節の変形あるいは筋肉の断裂などの損傷が認められるか否かの確認。

動けないように補ていされた上で狭い穴ぐらに押し込められる検査。

煩いとは聞いていたが、パルスパルスとなぜか聞こえるので笑えた。

そんな間抜けなMRIの音響に鼓膜を叩かれながら、狭い空間で何も考えられなくなった時、私は自分の小説を思い出した。


主人公がMRIの最中に襲われ、主人公がいつの間にかそこから這い出ていたので助かったというエピソードを書いていたのだ。

ハハハ、一人で出るのは無理だな。

けれど、主人公は凄い奴だから、と自分に言い聞かせて小説を手直しする考えを打ち消していた。大丈夫、きっとその気になれば、あの主人公ならばやれる。

私には無理だけど。


そして、若かりし頃からメタル系ライブが好きだったからか、MRIの磁力が体をぽかぽか温めてくれるからか、MRIは意外と居心地が良かった。

しっかりと爆睡できるぐらいに。

爆睡して、心が穏やかになっていて良かった。


全く間接に異常なしどころか筋肉の炎症という完全なる筋炎の所見が認められたので、急遽筋電図の刑へ回される事となってしまったのだ。


⑥筋電図

筋肉に細くて長い針を刺し、針に電気を通して筋肉の反応を見るという拷問。

「はい、力を入れて肩をすぼめて。」

「いでええええええ、むりいいい。」


⑦再びのMRI

前回MRIと筋電図の結果により、筋炎の疑い濃厚、とうか確定できるが、筋炎患者に出る抗体が出ていないことにより、筋生検決定。その生検する箇所を選定するのための左腕上部肩付近の撮影。前回私が寝とぼけて汗も大量に流していたからか、今回のMRI環境は送風しっかりで涼しかった。寝られなかった。


⑧自費による血液検査

保険内検査では見つからなかった筋炎の抗体を探すため。筋炎の抗体さえあれば、筋生検は無しでも多発性筋炎と確定できるため。費用4万2千円。消費税が付いて4万6千2百円となった。

大金払うんだからこの検査機関のパンフをくださいと医師に申し上げたら、カラーコピーをしてくれた。


結果、保険適用内で見つかる全身強皮症の抗体RNAポリメラーゼⅢ抗体さんが変わらずに輝いて存在されていた。


「RNAP(RNAポリメラーゼⅢ抗体のこと)には1と2と3がありますが、3であることまで分かって良かったですね。RNAPの予後は良です。腎クリーゼは起きますが間質性肺炎にはなりません。」


先生、私は腎不全起こして透析生活になるよりも、間質性肺炎で酸素ボンベ抱えて生きる方が好ましいと思っています。

そんでもって、RNAPの1と3は、悪性腫瘍発症可能性大組では無いですか。


大金をドブに棄てた結果により、入院後に筋生検をする事は確定。

11月18日、入院についての最終確認となった。


「入院はいつからにしますか。11月23日が祝日の関係で筋生検は早くて11月29日だと思います。」


「では、11月28日からでお願いします。」

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