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この症状はなんか難病だったらしいよ?

2021年4月の職場による健康診断は健康だった。

しかし、2022年の6月の健康診断では、肝機能障害の疑いが出て、6か月後の再検査という結果を貰ったのである。


しかしながら、私はこの結果に不思議とは思わなかった。


なにせ、私の身体は実際に2021年の夏からおかしいのだ。


まず、疲れやすい。

自宅に帰ってダイニングの椅子に座ったりなんかしたら、もう立ち上がれないぐらいにぐったり疲れている。そのうちに酷い肩こりに悩まされて右肩は生霊に憑りつかれているかのように重くなり、2021年の10月ぐらいには、首を真っ直ぐに保つ事がとっても難しくなった。


すっげー自分呪われているな。


そう確信してしまうぐらいに体がとにかく重くて怠かった。


また、同時期から、ゲップが止まらないという謎症状に悩まされてもいる。

そして、2022年の三月に三回目のコロナワクチンを受けた一か月後、私の両手の指先の甘皮におかしな茶色の染みが出現するようにもなった。


私は自分が皮膚がんになったのかと脅えた。

そこで症状をネットで調べてみれば、膠原病の強皮症の患者が患う「爪上皮出血点」としか出てこない。

強皮症の症状に逆流性食道炎もある?

もしかして、と、私はかかりつけ医に行った。

結果、肝機能障害は無し。


が、

抗核抗体が1280倍に。

全身強皮症の患者を示す抗体、抗ScL70抗体が出現していると発覚。

膠原病の専門医に行ってください、という結果となったのだ。


2022年11月。

専門医によって私に与えられた病名は、膠原病多発性筋炎疑いだった。


かかりつけ医での血液検査で発現していた強皮症の抗体抗ScL70抗体が姿を消し、その代わりに強皮症のRNAポリメラーゼⅢ抗体が出現していたのだが、医師は多発性筋炎の主張である。

それは、私の体には強皮症と言える皮膚硬化が見られず、強皮症として難病を申請するよりも多発性筋炎の方が通りやすいという点と、私の筋炎症状こそ急いで治療する必要があるものだったからであろう。


さて今更で申し訳ありませんが、膠原病とはなんぞやですが、膠原病は病名ではなく数々存在する自己免疫性疾患の総称でございます。


では、自己免疫性疾患とは何ぞや?

自分を守っていた戦士がバーサク状態になって、自分に対してフレンドリーファイヤーを始めた、ということでご理解ください。


よって、多発性筋炎の症状とは、ざっくりいえば、馬鹿野郎と化した戦士が私の筋肉ばかり攻撃してくる、というものだ。

それも、体幹に近い筋肉、首回り、二の腕、肩、腿、という破壊されたら寝たきりになってしまう場所を狙ってくるのだ。


「いつから入院できますか?」


これは担当医のセリフだ。

このままバーサク状態の戦士に攻撃を続けさせれば、確実に私の左腕も上がらなくなり、腿も上がらなくなって歩けなくなるだろう。


「治療は出来る限りすぐに始めるべきです。」


バーサク筋肉野郎を大人しくさせるには、ステロイドの注入だ。

その奇跡の薬と言われるステロイドは、副作用のデパートとも言われている。

高濃度を注入する場合は、医師の監督下になければいけないのだ。

私は仕事もあるので12月を希望したが、医師は、出来る限り早くを崩さなかった。なぜかは、彼女は本気で心配していたのだ。


当時の私は知識不足で知らなかったが、医師は私に間質性肺炎があるかないか、また、悪性腫瘍の出現はないか、をこそ確認したかったのだ。

膠原病多発性筋炎となると、悪性腫瘍の発現率が通常の二倍であるそうだ。

また、RNAポリメラーゼⅢ抗体の患者も、36ヶ月以内に悪性腫瘍が出現する可能性が高いという。


あ、そうだ、RNAポリメラーゼⅢ抗体ってなんぞや、ですが、mRNAを読み取る抗体なんです。それが狂っちゃったんですね、私は。何のせいでか言いたいくらいに、ネットのターボ癌という用語が頭に浮かぶ。


「ではせめてCTの検査だけでも今日しましょう。」


「え?できるんですか?」


私は驚いていた。

一か月予約いっぱいのCTだろうが、医者からのオーダーであれば、いくらでも患者を隙間時間に潜り込ませる事が出来るという事実に!


医療現場の技師が非常に激務であられるのはこういうことか。

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