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吸血鬼物語り  作者: kurokuro
第一幕
3/14

ep 吸血鬼

それからワタシは ≪吸血鬼≫ が住んでいる事務所に向かった。家については ≪吸血鬼≫ が影を使ってまるであるように見せておく。と言っていたので任せておいた。念のためワタシも見たけど元の家に見えていたので大丈夫だろう。ちなみに聞いておいたことがあったので皆にも言っておこう。ワタシのことを襲わないかだ。 ≪吸血鬼≫ は人間ごときを襲うはずないだろう。と言っていたので半分信じている。つまり半分信じていない。そもそも本当に ≪怪≫ なのかって話だけどあんなもの見せられたら信じるしかないわけだ。それにワタシも長年 ≪怪≫ に襲われてきた。あっそっちの意味じゃなくてね。匂い。ワタシも ≪怪≫ の匂いくらい分かる。

「おい、人間。もう少しで着くぞ。」

ワタシはコクッと頷いておいた。 ≪吸血鬼≫ はそうか。とだけ言って少し歩くスピードを早めた。それから十分程歩き、少し町から離れ高層ビル等が小さく見えてきそうで見えないぐらいの場所にあった。あったと言う言い方は余りよろしくないかも知れないけれど確かにそこにあった。他の建物とは違う、一線を引いているような気がした。

「ここだ。」

二階建ての事務所。一階はガレージで二階がどうやら事務所になっているようだ。ガレージは車一代が止まれたら充分なスペースだった。そもそも ≪吸血鬼≫ に車が必要なのかは知らないけれど、イメージ的にはコウモリの羽が生えて空を飛んでいる的な感じなのだけれど実際はどうだろうか。家賃が払えないって言っていたし、路地裏で寝ていたし、イメージとは逆なのかも知れない。十二段の階段を上りボロボロの扉を開けると充分に生活できるスペースの部屋があった。

「一つ飽き部屋がある。ほら左の部屋だ。 ―飽き― と書いてある掛札の部屋だ。ああ、あと風呂とトイレは別だ。」

意外と丁寧。確かに飽きと書いてある掛札が掛かっている扉があるけど、少し雑い気がするぞ。まぁ住ませてもらう身だしあんまり言えないけれど、ってワタシは被害者なのでは? そんなことを思いながら扉を開けると少しビックリした。

「広い。」

そう。意外と広かったのだ。それに掃除もされていたのだ。なんとまぁ丁寧なことか。必要ない所は掃除をしなくて良いだろう。みたいな感じでほっといている気もしたけど違うかった。

「自由に使うと良い。何せ飽き部屋だから使い道がなかったのだ。と言っても汚くてはいけないからな一応掃除はしておいた。広さも文句はないだろう。どうだ?」

「 ≪吸血鬼≫ って意外とちゃんとしてるんだね。」

「まぁな。綺麗好きって訳でもないし、潔癖症って訳でもないが、さすがに放置はいけないと思ってな。」

ふ~ん。なんと言うか、そこは放置していてワタシが怒る。ってみたいな流れなのかなぁと思っていたけど完全に出番なしだね。と言うかベットもあるし、時計もある、それにテレビだって本棚まである。実はここに誰か住んでいたのではないだろうか。 ≪吸血鬼≫ 一人にしてはもったいないぞ。

「さてと今は何時かな?」

部屋に置いてある、時計をみる。電子時計なので少し見えづらいが、見えた。

「十一時。大分時間がたった。今さら寝る気もないし、どうしたもんかねぇ。」

「食事、と言っても別に食べなくても死なないしな。暇だな。」

へぇ。 ≪吸血鬼≫ って食べなくても死なないんだ。ちょっと待てよ。じゃどうして何でも屋何て。

「何か聞きたいことでもあるのか? なら、立っているのもなんだ、ソファに座ったらどうだ?」

言われるがままにワタシは二人分のソファに座らされワタシと対になって ≪吸血鬼≫ も座った。

「ねぇどうして何でも屋何てしているの? 食べなくても良いなら食費も要らないでしょ?」

「まぁ確かにそうなのだがな、むかしの友人に何かが欲しけれゃお金を貯めろ、そして買え、物々交換交換、対等交換だ。なんて言われてな、それから働くようにした。その友人と言うのがお前が気になっていた住人だ。」

あっ気づいてらしゃたのね。それにしても ≪吸血鬼≫ って人の話とか聞くんだ。いや、人かも分からないけれど。

「ソイツも ≪専門家≫ だったからな、仕事については近くで見ていた。だからオレもこの仕事についた。まったく人と言うのは、ってこの場合は人じゃないか。まぁいい。影響されるものだな、まったく。」

「ふ~ん。あのさ、ずっと気になってたんだけど、その、―まったく― って口癖?」

「口癖? そんなわけないだろうまったく。」

あっ口癖だ。言った側から言っているよこの人?

「寝る気がないなら、コーヒーでも出すが、どうだ?」

「あっお願い。」

その後ワタシ達はコーヒーが入ったコーヒーカップを片手に朝陽が出るまで話した。仕事について、 ≪怪≫ について、これからについて、とかいろいろと。ちなみに昨日の塾が最後の日だったので塾には、もう通わない。金銭的問題もあるけど、成績は基本上位にいるので要らないだろうということだ。それに塾代もプラスされたら仕事料と家の修理(建て替え)代も必要なので出来る分はカットしていきたいのである。そうして、ワタシの長い長い夏休みが始まったのである。


第3話 吸血鬼

サクラ咲くはすいません。いや、決してめんどくさいとか、そう言うのではなくてですね。はい。ドラゴン物語りに関してもやっぱり今月は投稿しません。なので、探偵が歩く と 事件が起きる&吸血鬼物語りを投稿します。ではさいなら~

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