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吸血鬼物語り  作者: kurokuro
第一幕
1/14

ep 吸血鬼

新しい小説。ヤバイな、終わらない気がしてきた。

皆は死を感じたことはあるかい? 僕は今感じている。が一つ正すとするなら、それは死ではなく恐怖であること。僕の前には机に座り足を組ながら手で顎を押さえる生き物、いやそれを生き物と呼ぶべきかそもそも今目の前にいるそれを生物の領域に入れて良いのかも分からない。

「オレの顔に何か付いているか? 人間。いや今は吸血鬼か、」

どうやらそれは 《吸血鬼》 と言う存在らしい。だが、今の発言はおかしい。なぜなら僕が 《吸血鬼》 になった覚えはないし人間を辞めた覚えもない。、、、いや一つあるとするならそれは昨日の事である。


第1話 吸血鬼と元人間



いつもと変わらない朝。僕はベット派ではなく敷き布団派なので布団を押し入れに片付け、寝室を出て真っ先に洗面所に行き顔を洗う。

「どうやら昨日のいや、正確には今日の朝二時半から三時半にかけての出来事は本当だったらしい。どうせならいっそのこと夢にしてほしかった。」

昨日の出来事とは、体が熱くなったことだ。まぁ夏だから暑いのは当たり前なのだが、、、そもそも漢字が違うぞ。そっちの暑いではなく、カップ麺を食べた時の方だぞ、、、自分で解説して悲しくなってきたな。話を戻すが、それだけじゃない。体全体が痒くなったのだ。否、正確には血。つまり血管が痒くなった。さて、お昼から病院にでもいくか。そんなことを考えていたら朝食が出来てしまった。いただきます。そう心の中で食事の合図をしてパンと目玉焼きを食べる。うん。我ながら素晴らしい出来だ。何これもいつものルーティンのようなものなので怖がらないでほしい。そう。いつもと変わらないのである。否、正確には中学校二度目の夏休みが始まった。だからと言って友達と遊ぶ予定もない。家族は居ない。理由? 離婚だ。母が原因だ。だが、僕は母に付いて行ったが、クズなので育児放棄をされた。なので僕は母と縁を切っている。正確にね。勿論証拠を出せと言われれば、簡単に出せる。なので僕と血の繋がっている人物は居ない。だから夏休みだからと言って友達とも家族とも予定がない。友達が居ないのかって? 逆に聞くが友達の定義とは何だ? いや違う。作れないのではなく。作らないのである。ある人、いや人と呼べるのかは分からないが、そう言うと忠告である。


その時見た僕の感想は一つ。死んだ、である。白い服にどす黒く赤い何かを付けた何かが公園のベンチに座っていた。だが、当時の僕はまだ幼く可愛らしかったので聞いてしまった。なぜ、血を付けているのか? とね。

「人間、オレが見えるのか?」

明らかに人間が言うセリフではない。そして、その何かは僕に、血をくれと迫ったのである。僕はベンチの上で寝転んでいたらしい。


さて、回想も終わったことだ。結局僕はその何かに血を提供した、と言う話である。その何かに僕は人間は余り信用しない方が良いと言われた。その忠告が今となっても効いている訳だ。確かあの出来事も夏休みの初日だった。


これが昨日の出来事である。どうやら昨日の異変は繋がっていたらしい。血管が痒くなったことは、恐らく血を吸われた代償なのかも知れない。

「やっと思い出したか、影無 黒月。違ったか?」

「確かに僕の名は、影無家の血を引く黒月だが、なぜ僕の名を知っている?」

「血を吸った時に眷属の情報として入ってきただけだ。」

「ちょっと待て、今眷属と言わなかったか?」

もしかしたら僕の聞き間違えかも知れない。

「言ったが。」

断言されました。どうやら僕は本当に吸血鬼の眷属になったらしい。と言うことは僕も吸血鬼と言う訳になる。

「吸血鬼と言ったが、そこまで不便じゃないぞ。」

僕が知っている限りでは、太陽の元では動けなかったり十字架やニンニクもダメと、それぐらいだが結構不便じゃないか?

「それは全て人間が作ったら物語りだろう? それは全て嘘だ。」

「今まで生きてきた何かを全否定された気分だ。」

「吸血鬼には死と言う概念がない。それに日光浴も出来るぞ。」

「ああ、また、聞かされたくない情報が。」

でも待てよ。それは吸血鬼であって僕は元人間。そこはどうなるんだ?

「だから言っただろう。お前は完全に吸血鬼になった。まぁいや、いいか。そういうことだ。」

少し気になるけど、断言したならもう戻れないのか。人間には。だけどちょうど退屈していたことだ。この際人間を辞めてみよう。吸血鬼と言うのも聞く限りでは悪くない。

「吸血鬼、名は?」

「ナイトメア」

、、、悪夢か、吸血鬼にはぴったりな名だ。

「人間を辞めるなら名も変えろ。」

黒月。ああ、なら簡単なもので良い。

「ブラック」

「ブラックか、覚えよう。最初で最後の眷属だからな。」

ちょっと待て。今最初で最後の眷属と言わなかったか?僕の気のせいか?答えは否、だった。

「ああ、そうだ。吸血鬼はな、影を操り血を使う。」

「つまりは習得しろと?」

「ああ、別々に行動しても良いが?」

「出来れば別々で。」

僕にもプライベートがあるのだ。

「ハッ!じゃぁなブラック」

「じゃぁな、吸血鬼」

「名で呼ばないのか?」

「次にあった時だ。」


これは、一つの吸血鬼と、元人間の吸血鬼と、見える少女の物語り。

不定期投稿!

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[一言] 主人公が厨二病すぎるw
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