第4話
繋げてみます!!
ある日の昼下がり。二人は始まりの町のカフェにいた。
亀岡たわ太。精神障がい者、ニート。リラはお嬢様、皇帝の娘。幼女。二人は先日あんな事があったがなんとか町にいさせて貰ってる。また、ここのコーヒー代はリラのブラックカードから出ている、まる。
ああ、考えたく無かった。考えたく無かった。朝起きたら世界が日本に戻ってて。またいつものニート生活が続いてればなあとそれだけの夢を見ているだけなのに!!何故神様はこうも不公平なのか!!
「おじちゃんは神様信じてるの?」
「いればなあと思ってる。俺の思いを聞き届けてくれる神がいればなあと。」
もじもじしだす幼女。
「あたし一応皇帝の娘だから、神の血脈だよ。(ウフッ!!)」
「じゃあ、俺を地球の日本に転移して還して貰える?」
「!!??。」
まあ、そうなるよな。幼女に向かって無理な話をして俺も大人げない。
「おじちゃん…………?!転移魔法も使えないの!!??」
この世界の人って何でこんなにえぐるの好きなの?
さて本題に戻ろう。これからどうする?皇帝の娘連れて生活してもなあ。危ない目に合うの分かってるし。早く帝国に還しに行かないと俺どころか町焼かれるし。こんな時に勇者様が居てくれたら。
ハッ、そうか!!
亀岡たわ太は気づいた!!そしてヘタレな答えにたどり着く!!
勇者のパーティーにこの子を送り届ければ良いんだ!!
そういえば、勇者達はこれからを見据え帝国に殴り込む為にこの町を後にしたはず。急いで追っかければ!!まだ間に合うかも!!
そうして少ない荷物を持って始まりの町を出たものの。亀岡たわ太は自分の考えの浅はかさに気づいてしまった。待っていたのは、延々と続く山道だった。ニート、元引きこもりにきつい現実だった。
ゼェゼェゼェ。死ぬッ。死なせてくれ。もういい。死なせてくれ!!
「おじちゃん?大丈夫?リラがいい子いい子してあげるよ!!」
「疲れた。死にたい。」
「亀岡のおじちゃん!!がーーんばッ!!(てへぺろ!!)」
「お前ッ!!皇帝の娘なら!!なんか無いの?こう!!なんか空飛べるとか!!空飛ぶ乗り物とか!!」
駄々っ子だ。オッサン駄々っ子だ。我ながら見苦しいが。精神障がい者だからなあ。異世界ならこうもなるよ。
すると、お嬢様リラはまんざらでもない感じに言ってきた。
「あたし、竜族の血も混ざってるから。竜になれなくもないよ。でも…………。」
「そ、そうなのか。(ゴクリ!!)」
今は考えてる場合ではない!!このまま山で夜にでもなれば。モンスターに襲われ大変な事になる。まだ昼だが、俺とこの子の足で次の町までつける勝算はない。
精神障がい者あるある。どう頭でシュミレーションしても最悪な状況しか思い付かない。
善は急げだ!!
幼女にオッサンは土下座して頼んだ。竜になって飛んでくれと。
「でも、…………。」
「頼む!!お願いだ!!君の為でもある。」
竜になると記憶が無くなるそうだ。ストレス発散して気持ち良かった事だけ覚えてるらしい。なら良いじゃんと亀岡たわ太は思ってしまうがそこは女の子の恥じらいのようだ。
ようやくリラはやる気を出した。町に着いたらデートする約束でなんとか。つうか俺、幼女相手に何してんだろう。まあ、いいか。
リラは呪文を編む!!足元に魔方陣が浮かび上がり竜に変身した。俺を掴む。飛び立った。ああ、これでまた、平穏な生活に一歩歩み出した。一歩ずつ。そう精神障がい者は一歩ずつが大事なんだよね。
あ、勇者達のパーティーだ。やっぱり馬使ってるね。そりゃそうか!!馬七台に荷物を乗せて。さすが始まりの町きっての勇者パーティー。
リラちゃん!!降りよう!!ありがとうね!!もう大丈夫だよ!!後はあの勇者のイケメン青年が。がっちり守ってくれるよ!!あれ?!リラちゃんッ、通り過ぎちゃったよ?!引き返そう!!リラちゃんッ!!リラちゃんッ!!そっち山だよ?!
リラちゃああぁぁーーーーん!!
「グオオオオオオーーーーーーン(ハアハア男!!ハアハアオッサン!!ハアハア男!!)」
「リラちゅああぁぁうああぁーーーーん!!??」
そこは高い高い高山地帯!!ドラゴンが住み、ねぐらも有るところ。亀岡たわ太は生きて帰れるか?第5話に続くと良いな。
つづくと良いな。
読んでくれてありがとうございます!!