赤ずきん。~レディの嗜みは?~
赤ずきんのパロです。
よくある…かもしれませんが・・・
昔々、あるところに赤ずきんと呼ばれる女の子が住んでいました。
ある日のことです。
お母さんに、森に住むおばあさんのところにおつかいを頼まれたのでした。
「寄り道しないで行くんですよ」
「はーい」
「呉々も、狼には気を付けるんだよ」
「はーい。行ってきまーす」
※※※※※※※※※※※※※※※
赤ずきんが森へと続く道を歩いていると、案の定狼が狙っています。
狼は後ろからそっと近付き、赤ずきんへ声をかけました。
「美味そ・・・じゃなくて、可愛いお嬢さん。どこに行くんだい?」
狼だとは気付かず、赤ずきんは答えてしまいます。
「森に住む、おばあちゃんのところへ行くの」
それなら、ババアを食べてからこの娘はデザートにして後で食った方がいいかもな?と、狼は思いました。
「ほう、それは感心なお嬢さんだ。なら、おばあちゃんが喜ぶよう、花でも摘んで行ったらどうだ?丁度いい花畑を知っているんだ」
「寄り道したら怒られるから・・・」
赤ずきんは振り返って言いました。そして・・・
「そんなことないさ。きっと、おばあちゃんも喜ぶからさ」
狼は赤ずきんを唆そうと言葉を続けます。
「え~と・・・ちょっと待って・・・」
赤ずきんは背負っていた荷物から、長い筒のような物を取り出して構えます。
「ん?なんだ、それ、は・・・」
ズドン!長い筒のような物が火を吹きました。間一髪、狼は銃弾を避けて固まります。
「あら、外れちゃった」
「な、な、な、なにすんだっ!?いきなり猟銃ぶっ放すとか、なに考えてんだっ!!!」
「え?だってあなた、狼さんでしょ?お母さんが、気を付けなさいって」
「どんな気を付け方だよっ!?」
「猟銃は、深い森へ分け入るレディの嗜みよ?」
「ンなの嗜む女がいて堪るか~~っ!!!」
と、狼は叫び声を上げて逃げて行きました。
「失礼な、ここにいるじゃない!・・・って、逃げちゃった。ま、いいか。おばあちゃんのところに行かなくちゃ」
※※※※※※※※※※※※※※※
「全く、酷い目に遭ったぜ。こうなったら、ババアだけでも食わないと気が済まねぇ」
と、狼は赤ずきんより先におばあさんの住む家へと向かいました。
「おばあさん、あたしよ。あたし、開けてちょうだい!」
ドアを叩き、狼は精一杯高い声を作ります。
「開いてるよ。勝手に入りな」
「はーい」
と、喜び勇んでドアを開けた狼を狙う銃口。
「ンなっ!?」
「猟銃は?」
「またかよっ!!!」
狼の絶叫。そして、ズドンっ!!
「ふんっ、猟銃は、狼や熊が闊歩する深い森に住むレディの嗜みさ」
※※※※※※※※※※※※※※※
「おばあちゃ~ん、あたしよ」
「開いてるよ。勝手に入りな」
と、ドアを開けた赤ずきんを狙う銃口。
「猟銃は?」
「深い森へ分け入るレディの嗜み」
「よし」
おばあさんは銃口を下ろしました。
「あら、これって・・・さっき逃した狼さん?」
「なんだい、アンタ。獲物を逃したのかい?そんなんじゃ、立派な猟師になれないよ」
「はーい、次から気を付けまーす」
「まあいいさ。さあ、弾薬は持って来てくれたかい?そろそろ心許なくてね」
「うん。いっぱい持って来たわ」
「そうかい。じゃあ、荷物は置いて、狼の毛皮を剥ぐよ。手伝っとくれ」
「はーい。ねぇ、おばあちゃん。狼さんの毛皮、高く売れるかしら?」
「そりゃあ、加工の腕次第さ。高く売りたきゃ、上手に剥ぐことさね」
「わかったわ。あたし、がんばる♪」
読んでくださり、ありがとうございました。




