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童話のパロ。  作者: 月白ヤトヒコ
1/6

赤ずきん。~レディの嗜みは?~

 赤ずきんのパロです。

 よくある…かもしれませんが・・・

 昔々、あるところに赤ずきんと呼ばれる女の子が住んでいました。


 ある日のことです。

 お母さんに、森に住むおばあさんのところにおつかいを頼まれたのでした。


「寄り道しないで行くんですよ」

「はーい」

「呉々も、狼には気を付けるんだよ」

「はーい。行ってきまーす」


※※※※※※※※※※※※※※※


 赤ずきんが森へと続く道を歩いていると、案の定狼が狙っています。

 狼は後ろからそっと近付き、赤ずきんへ声をかけました。


「美味そ・・・じゃなくて、可愛いお嬢さん。どこに行くんだい?」


 狼だとは気付かず、赤ずきんは答えてしまいます。


「森に住む、おばあちゃんのところへ行くの」


 それなら、ババアを食べてからこの娘はデザートにして後で食った方がいいかもな?と、狼は思いました。


「ほう、それは感心なお嬢さんだ。なら、おばあちゃんが喜ぶよう、花でも摘んで行ったらどうだ?丁度いい花畑を知っているんだ」

「寄り道したら怒られるから・・・」


 赤ずきんは振り返って言いました。そして・・・


「そんなことないさ。きっと、おばあちゃんも喜ぶからさ」


 狼は赤ずきんをそそのかそうと言葉を続けます。


「え~と・・・ちょっと待って・・・」


 赤ずきんは背負っていた荷物から、長い筒のような物を取り出して構えます。


「ん?なんだ、それ、は・・・」


 ズドン!長い筒のような物が火を吹きました。間一髪、狼は銃弾を避けて固まります。


「あら、外れちゃった」

「な、な、な、なにすんだっ!?いきなり猟銃ぶっ放すとか、なに考えてんだっ!!!」

「え?だってあなた、狼さんでしょ?お母さんが、気を付けなさいって」

「どんな気を付け方だよっ!?」

「猟銃は、深い森へ分け入るレディのたしなみよ?」

「ンなの嗜む女がいて堪るか~~っ!!!」


 と、狼は叫び声を上げて逃げて行きました。


「失礼な、ここにいるじゃない!・・・って、逃げちゃった。ま、いいか。おばあちゃんのところに行かなくちゃ」


※※※※※※※※※※※※※※※


「全く、酷い目に遭ったぜ。こうなったら、ババアだけでも食わないと気が済まねぇ」


 と、狼は赤ずきんより先におばあさんの住む家へと向かいました。


「おばあさん、あたしよ。あたし、開けてちょうだい!」


 ドアを叩き、狼は精一杯高い声を作ります。


「開いてるよ。勝手に入りな」

「はーい」


 と、喜び勇んでドアを開けた狼を狙う銃口。


「ンなっ!?」

「猟銃は?」

「またかよっ!!!」


 狼の絶叫。そして、ズドンっ!!


「ふんっ、猟銃は、狼や熊が闊歩かっぽする深い森に住むレディの嗜みさ」


※※※※※※※※※※※※※※※


「おばあちゃ~ん、あたしよ」

「開いてるよ。勝手に入りな」


 と、ドアを開けた赤ずきんを狙う銃口。


「猟銃は?」

「深い森へ分け入るレディの嗜み」

「よし」


 おばあさんは銃口を下ろしました。


「あら、これって・・・さっき逃した狼さん?」

「なんだい、アンタ。獲物を逃したのかい?そんなんじゃ、立派な猟師になれないよ」

「はーい、次から気を付けまーす」

「まあいいさ。さあ、弾薬は持って来てくれたかい?そろそろ心許なくてね」

「うん。いっぱい持って来たわ」

「そうかい。じゃあ、荷物は置いて、狼の毛皮を剥ぐよ。手伝っとくれ」

「はーい。ねぇ、おばあちゃん。狼さんの毛皮、高く売れるかしら?」

「そりゃあ、加工の腕次第さ。高く売りたきゃ、上手に剥ぐことさね」

「わかったわ。あたし、がんばる♪」

 読んでくださり、ありがとうございました。

 

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