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プロローグ『始まりの村』
なぜこんなことになったのか.......
「引き締まっていけよ!」
「頑張れよーーー」
「一生懸命頑張って生きて帰ってくるの、お母さんずっと待ってるからね『レイト』!」
みんなが俺の活躍に期待しているのか、視線を俺に向けて誇らしいと思っているようにも感じる。さらに肝心な母親は、泣きながら僕に向けて言葉を放っている。
「行ってくる。頑張ってくるから」
と、僕、つまり『レイト』は全身全霊の威勢を出して村のみんなの期待に答える!ということを本心で想像して言っただけで、本当はそんなことは思っていない!てか、なんでそもそも魔王倒さなきゃいけないのぐらいの勢い。
そして俺は村を出た
いままで育ててくれたこの村に感謝のお辞儀を捧げ、村の門をくぐった
すると、自らの向かってかなりの強風が吹きこれは自分の壮大な冒険を意味しているのかと確信した、と思うと恐怖というよりかは、世界を救うなんていいいだした自分への哀れみしかなかった。