表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
8/12

獣人の娘よ



 獣人の娘よ。


 その感情は勇者に恋する故に持ったものか。


 恋に由来するものか。


 貴女の望みは、故郷の村から出ることだったはず。


 貴女を虐げる人たちから、逃げることだろう。


 叶えられた今、どうしたいのだ。


 連れ出してくれた勇者に好意を持つのは分かる。


 勇者の力になりたいと思っているのだろう。


 貴女は誰よりも早く危険を察知してみんなを助けてくれた。


 魔王城で傷ついた彼を廃村に運んだのは貴女だ。


 苦境から救ってくれた恩は十分返している。


 勇者が魔王討伐に貴女の力を求めた。


 勇者が王都に行くから、付いていく。


 勇者の目的が貴女の目的になっていないか。


 これ以上は依存ではないのか。


 子供ではないというのなら、勇者に依存するのではなく、自分の足で立った生き方をすべきだ。


 少なくとも自立を目指して行動すべきだろう。


 私には囚われる相手を家族から勇者に替えただけに見える。


 かまって貰えないから、不安なのだろう。


 自分という存在が勇者にとってさほど大きくないことに。


 彼女らの身代わりでしかないことに。


 勇者の近くにはいつも女がいた。


 恋というのなら、なぜ今日まで嫉妬しなかった。

 

 

 




 獣人の娘よ。


 勇者はモフモフしたいだけだ。



評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ