娘ぐらい年が離れた女の子と偵察デート・・・でゅふふ
!ネタ切れ注意報!作者は前書きで使うネタ不足に喘いでいます。・・・助けてください。松岡修造的読者が読むと応援してしまいます。応援するならネタをくれ。
町には静かな時間が流れていた。
時折聞こえる笛吹きの音楽が心地よい。
元の世界の様にネオンなどという物はなく、月光が町を包み込んでいる。
今が偵察中だという事を忘れてしまいそうだ。無論、隣で俺の事を睨みつける王女様がいなければの話だが。
「御主に聞きたいことがある。兵力拡大後はトロイト王国の敷いている関所を突破し、かつての同盟国に協力をあおぐつもりなのであろう?しかしトロイト国は事態を重く見て我らの首に懸賞金をかけるだろう。
かつての同盟国を信じておらぬ訳ではないが、万が一裏切られた場合はどうするつもりだ?」
王女が声を潜めながら俺に尋ねる。人の数が少ないとはいえ町の中、誰かに聞かれる可能性を考慮したのだろう。
勿論、王女の言う可能性は考えていた。だが、そうならぬ様に対応策も考えていた。
ただ、騎士道を重んじる彼らにはとって一番、とりたくない対応策になるだろうが・・・。
それを実行してもらうにはまず、今回の作戦を成功させ、俺を認めてもらうことがある。
つまり、今はまだ、言いたくないという事だ。
なのにこの王女はまだか、まだか、と俺の顔を覗き込んでくる。
「え・・・と、そう言えばペイジ。昨日の夜は随分盛り上がっているようだったが、何かあったのか?」
取り敢えず、適当に話を変えたつもりだった。
だが、王女は顔を真っ赤にして聞いていたのか?と掴み掛かってくる。
内容はほとんど聞こえなかった。だが、俺は一つの仮説を立ててみる。
「ああ、レックスもいたんだろ?もしかして二人は恋人なのか?」
「違うのじゃ!」
取り敢えず、話をそらすのに成功した。そして俺は王女に殴られた。
これは夢だ。
俺の脳の奥底に眠る記憶が作り出した夢だ
なぜなら、俺の前にたつ男は既に死んでいたから。
「お久しぶりですね。先輩」
そいつは屈託ない笑顔で俺に微笑みかける。
「何のようだ・・・」
その男を作り出したのが自分の記憶だとしても、なるべく会話したくなかった。
彼を殺した罪悪感に自分が苛まれるから。
「いいえ、応援をしにきたんですよ。明日、作戦の実行じゃないですか」
「お前には関係ない」
「関係ありますよ・・・トロイト王国の兵士達が僕と同じ目に遭う事になるんですから」
「お前と奴らは違う」
「何が違うんですか?彼らは国を滅ぼした悪だから殺しても良いと?
本当は先輩も理解してるんでしょ?この戦いに正義も悪もないと」
何も言えなくなった俺に勝ちを確信したのか彼は一歩、俺に詰め寄った。
「僕と同じように奥さんと娘がいる人達もいるでしょうね。
あ、そう言えば先輩はちゃんと僕の葬式に来てくれましたよね。僕の奥さんになんて言いましたっけ?
【優秀な部下をなくしました・・・残念です】・・・自分で殺したくせに」
「やめろ・・・」
「心底、僕の家族を心配するふりをして・・・気付いたらかつての僕の位置に先輩がいるじゃないですか。
驚きましたよ。彼女と先輩が婚約する中になったときは」
「俺はただ・・・お前の奥さんと子供を路頭に迷わせたくなかったから」
「でも結局先輩は自殺しているじゃないですか」
「・・・るさい」
「先輩は僕から何もかも奪った。先輩が罪悪感に押しつぶされて自殺したときは嬉しかったです。
でも・・・なんでまだのうのうと生きてるんですか。先輩?」
「・・・うるさい!」
俺は激高した。彼を殴り倒し首に手をかけた。
「はぁ・・・ッ・・・はぁ」
「ああ、あの時と同じですね。違うのは今度はちゃんと先輩の手で首を絞めてくれている事かな」
彼はひどく愉快そうに顔を歪ませる。
そして息絶え冷たくなった。
俺が彼を殺した・・・一度は現実で・・・一度は夢の中で。
前書きだけでなく後書きもネタ切れです・・・。
もうなんでもいいから評価ください。