ちょっと気まずい話
先月から今日にかけて、卒園式、入学式、進級式、親戚の結婚式、友人の結婚式とセレモニー続きで、黒いセレモニーを誰か私の為にプリーズだった梨鳥です。
今まさに帰って来ました。
今日は親戚の結婚式だったので、久々に旧梨鳥家(父・母・兄)が集合しました。
父・母にはボチボチ会いますが、兄のよしぴろには久々に会いました。(※以前彼を紹介した際に別の呼び名で紹介させて頂きましたが、以下綴られる諸事情により一部改名させて頂きます)
このよしぴろ、梨鳥の兄らしく飾りようの無いオタク(独身)であります。
昔は同人誌とか精力的に描いておりまして、絵が唯一の取り柄と言っても過言では無い彼に、梨鳥の小説にイラスト描いて欲しいとお願いしたところ、ちょっと影のある感じで「今もうキャラクターとか描いて無い」と断られました。
どうやら移り変わる流行について行けなくなった模様です。
リアル世間の波にも乗れず、オタク世界の波にも乗り遅れ行き場を失ってしまった彼に掛かる影の濃さは、もう……胸が締め付けられるものがありました。
「でもピクシブやってる」と言うので、「なんだ、描いてるんじゃん」と言うと
「〇〇(伏せるものでは無いですが、万が一検索されたら一発で出て来そうな被写体ですので伏せます)の絵しか投稿してないから、誰も見てくれない」と、ピクシブでも居場所が無いとの事。
〇〇……〇〇か……。〇〇好きだったよね……。
「た、タグに『萌え〇〇』とか付けてみたら……?」
「萌えとか……嫌い……」
硬派なオタクです。
「どれ、見せてよ。ポイント入れたるわ」
「い、イヤだ!! 絶対イヤだ!!」
「Twitterとかで宣伝とかしてないの?」
「してない。Twitterはしてるけど……」
「お、どんなのどんなの?」
「ぼ、僕の世界に入って来るな!!!」
大した世界でもなかろうに。
「んだよ~、どうせ『よしぴろ』とかでやってんでしょ?」
と何気なく言ったところ、急に彼の顔色が変わり、親族控室で声を荒げ始めました。
「やめろ!! な、ちょっとぉぉぉっぉ!? Twitterで僕を監視していたのか!?」
「は???」
親戚一同、軽く絶望と激昂の狭間で揺れる彼の大声にキョトン。
梨鳥、意味が解らず
「な、なにが?」
と聞くと、わあああああああああ~! って感じでパニクるよしぴろ。
「本当に最悪だな! 僕のむしろ向きなつぶやきを面白がってずっと見ていたんだ! 最低だ! 最低な妹だ!」
集まる視線に梨鳥もパニックでした。
どういう事だ、誰かが兄にメダパニでもかけたのか? と、心臓バクバクです。
どうやら本当に「よしぴろ」という名前でIDを取っていたらしく、いきなりID名を言い当てられてパニクった模様。そして日頃の鬱をTwitterにぶつけていたのも自ら露呈してしまったという、悲惨な状況でした☆
んなもん、しらんがね!!!
ちょっとは捻ろうね!!!!
「ほ、本当に知らないよっ? 適当に言っただけだよ!?」
と言うと、疑わしそうに梨鳥を見てから「結局自分の慌てんぼうのせいでID名知られちゃった」とハッとする、前髪の乱れたよしぴろ……。
「……本気でよしぴろでやってたんだ……」
S心が止まらず、スッとスマホを取り出すと、目に見えて(というかかなりHOTな状態で)狼狽えて
「や、やめろ! 見るな! ここだけが僕の居場所なんだ!! 僕はもうここしか……」
誰がオタクの兄の鬱呟きを見たいと思いますか(棒)
それはどんな妹なんですか(棒)
「……式までまだ時間あるから、今すぐID名変えなよ……」
「くっそー、クッソ~(泣)!!」
「よしピコとかにしたらかんよ」
*
よしぴろですが、良い奴なんです。
ちょっと、……かなりシャイなだけなんです。
なんていうか、変わっていますが……優しい奴なんです。
今日も車に乗る時にシートベルトの心配をしてくれました。
で、ですね。
誰かお嫁さんになってもいい方、おりませんか?
(※勇んで言わせて頂きますが、よしぴろはお友達はいますからね!大きいリュックしょったお友達がたくさん?いますからね!!)
シャイで不器用ですので、多分デートは無言ですが、静かな人が好き♡な方とか、いらっしゃいませんか?
貧乏ゆすりをたまにしますが、バイブレーション好き♡な方とか、いらっしゃいませんか?(アレ、これアウト?)
身長高め、お顔も不細工ではありません。髪の毛もふさふさですよ! なにより、優しいです!
と言うか、居場所、梨鳥がいるじゃない、マジで寂しい事言うなよ、よしぴろ~!!
ハッピーディがよっぴーディになってしまった一日でした。




