曖昧な小説の話
今回の話は光栄にもリクエスト頂いたので書かせて頂きました。
梨鳥の創作の話です。
興味が無い方もいらっしゃると思います。飛ばして頂いて結構です。すみません。
また、ご期待に添えなかったらすみません。
ずっとずっと前の話。
JRの駅で大きな風呂敷包みを持ったお婆さんが長い階段をふうふう言って昇っていました。
稀に見る王道な『一日一善』のチャンスに飛び付いて「持ってあげます」と手を差し出すと、「大丈夫です」とやんわりお断りされました。
イヤイヤイヤ、ここで引くから色々成立しない世の中なんだよ、一歩前への精神が大事! と思いまして、
「良いからいいから!」と風呂敷包みに手を伸ばしたところ、「や、止めて下さい!!」と声を荒げられてしまいました。
強盗かなんかだと思われたっぽい梨鳥です。
その長い階段にも、エスカレーターが付きました。
お婆さん、もう安心だね☆
さて、今回は『どうやって物語を書いていますか?(頭の中どうなっていますか?)』と質問を頂きましたので、曖昧になると思いますがこの場を借りてお答えさせて頂きます。
お前の創作になぞ興味ナイナイ! という方が大多数だと思いますが、すみません。ホント、すみません。
どうやって書けばいまいちわかりませんが、リクエスト頂いた短編の方を思い返しつつツラツラ書きます。
良く解らなかったらすみません。梨鳥もあんまり良く解っていません。
まず、方法(?)を決める。
どんな形の話にするか、です。
いきなり説明しずらいです。。。スタイルと言えばいいのでしょうか?
◎リクエストして頂いた話の頭の中の原案(?)
※原案なので全く違ったり実行できていないものも多々あります。
1・ランプ屋さん書きたい。
2・住人に誘われる感じで進める。
→ 【ランプの灯が消えるとき】
1・なんかこう、仕掛けっぽいのにしたい。
2・悪そうなやつ。(内容もだけれど、小説の全てが悪戯な)
3・一人称にして、自分の罪を客観的に語らせて誰が罪人かわからない形。
4・企画のキーとして「雨」「映画館」「思い出」
→ 【うねりの前に】
1・場面、もしくは場所を出来るだけ固定して、対話っぽいのでいこう。
2・主人公と正体がいまいちわからない人物の対話が続く感じ。
3・最後ら辺にいまいちわからない人の人物像・人生像が明らかになる感じ。
→ 【殺し屋さん、聞いて下さい】
出来ているか、は別として(泣)この「どういうスタイル(?何て言えばいいのコレ)で書くか」が決まらないと、全く書けません。これが決まらないと、ストーリーも浮かびません。
で、これを考えているのと同時進行で、雰囲気を当てはめて、それが決まると、全体像を一回頭の中で妄想します。一番人間的に駄目になる時期です。
全体といっても、こう……物凄くぼんやりです。構成を物語無しで決める感じです。
次に場所です。
『ランプ』はランプ屋さんですし、『うねりの前に』は映画館、とキーワードが企画で決まっていました。キーワード決まってると楽ですね(*^_^*)二回戦の「ガンアクション」には殺されましたが……。
『殺し屋さん』は対話で進めたかったので(途中で対話にしたかったの忘れて作品は対話になりませんでしたが(爆))狭い所、個室とか、短い時間どうしても一緒に居なきゃいけない場所。最初は飛行機のファーストクラスでしたが、向かい合って食事したかったのと、ちょっと一旦一人になる時間が欲しくてエクスプレスにしました。乗りたいですね。エクスプレス!!10年後くらいに同士求ム!
全体がボンヤリ決まると、それらに関連する様なものを連想しまくります。脱線する辺りで出て来たものがオイシイと思っています。この辺で、同時に物語の核みたいなのが出て来ます。
すみません、ほとんど同時にやっている様な……。ネるねるねるねってお菓子のアイスバージョン知ってますか?三色がこう、うにゅっと大雑把なマーブル状になってカップに収まっているのを、ねるねるねるね、するのですが、こんな感じです。ん……多分……いや……すみません……。
☆こんな感じの連想☆
ランプ→火→燃える→雰囲気と違う→✖
ランプ→火→消える→消す→消せる→消したら→無くなる→無くなると悲しいもの→悲しい話にしたい訳じゃ無い→✖
ランプ→火→消える→消す→消せる→消したら→無くなる→無くなると嬉しいもの→厭な事→後悔→◎
後悔→消す→スッキリする→本当に?→✖
後悔→過去の過ち→経験→大事では?→〇
そこから相対するキャラが出来ます。短編ですのでキャラは少なく、お互いがキーパーソンになります。
(※長編は違う作り方です)
どちらが主人公だと面白いか考えます。(こればぶっちゃけどうでもいい)
主人公の視点にするか、相対するキャラの視点にするか、どっちが面白いか頭の中で試します。
必要な資料を適当に調べて、メモをします。(Twitterで公開したメモです)
大抵役に立ちませんが、「調べたぞ!」っていう、なんかお守り的な感じです。
これだけ決める間に、大抵物語全体が出来ています。
頭の中で何度か妄想します。人間的に駄目になる時part2です。
大体つかめたら、急いでセリフだけバーっと書きます。
後は地の文でコツコツ埋めます。その時に足りないセリフを付け足します。
逆に、変なリズムになるセリフは削ります。
地の文は、大抵の場合、とにかく端的を心掛けています。
とにかく短く、強烈に、な感じです。(出来ているかは別です!!!)
同じ意味の文で、20文字で表現するか10文字で表現するか、な感じでしょうか……。
書いてからも、削りまくります。
梨鳥は「赤毛のアン」が大好きなのですが、アンは小説を書くんです。
まわりにも読んでもらったりするのですが、彼女は飾り過ぎるクセがあるみたいで、よくそれを隣のやもめのオッサンに指摘(※代表的なのは『プロポーズに一ページ以上息つく暇も無くくっちゃべる男なんざ、ヒロインに投げ飛ばされるぞ』的な事を言われていました)されては「ムキ~! あのオヤジ全然わかってねぇ!」みたいにいきり立つシーンが度々あるのです。
あと、「エミリーはのぼる」のエミリーも小説を書くのですが、こちらもなんか同じような事言われてました。
少し寂しかったのは、誰かがアンに「身近な物を書く方があんたには向いているよ」みたいな事を言われて、大人になったアンがそれを受け入れたところ。
新婚時代に知り合った灯台守のオッサンが、自分の壮大なフィクション話を、小説にして欲しいと望んでいて(違ったかな、とにかく、別の男性の小説家がそれを起こして名作を書き上げる)それを聞いたアンは「自分には大きな話は無理ですわ」と答えたのも、少し寂しかったです。。。
そしてその気持ちがなんとなく解って来たのも、寂しい……才能欲しいです(´;ω;`)
もう一つ、アンの小説エピソード。
学生の頃、彼女は「よっしゃ!」な力作を書き上げベーキングパウダーの会社が募集した小説コンテストに応募するも落選。
その後、親友のダイアナがその原稿のお菓子作りをするシーンに「〇〇のベーキングパウダーがやっぱ一番!」的な台詞を加えてコッソリ応募(もちろんアン名義ですよ!親友ですからね!)したところ、賞を取ります。
アンは「ああああああ、私の小説に媚びた泥があああああああ」的に激しく落ち込むのですが、ダイアナはそれが理解出来ません。ダ、ダイアナ―――――!! なんて事を!? と思いましたが、はい、世の中ってそうなんだろうな、と今では思います。芸術って厳しいです。
脱線しましたが、のちのち初めてまともに小説を書き始めた時に、ネットで「おもしろい小説」とか「書き方」とかを検索して参考に読んだ時に「削る作業が一番大事」と熱く?語るページを最初に読みまして、「そうか、やっぱり削るのが……」とアンの記憶と共に刷り込まれてしまったのです。
でも、本音は飾って良いならいくらでも飾りたいよ!!
こんな感じです。なんか、頭悪そうですね(;^ω^)すみません。
目には見えないものを書いている、と褒めて頂いたのですが、これは単に読み手の想像力にお任せしているだけな感じが……(;^ω^)へへへ、考えましたが、良く解りませんでした。
でもきっと、なんか感じて頂けたなら、同じ体験をした事があるんだなぁ、気持ちを共有できたんだなぁと嬉しく思います。
プロでも何でもないのに、こんなの書いてすみませんでした。
こんな感じでよろしいでしょうか???
「違うよ! そうじゃない!」という様でしたら、また時間がある時に書いてみます。
こんな良く解らない文章を、読んで頂いてありがとうございました。
また、こんな良く解らない説明しか出来ない梨鳥の小説に興味を持って下さって、本当にありがとうございます。
これからも、よろしくお願い致します。