表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
適当なノリで適当な冒険を  作者: 行方 行方
のヴぇるげーむ
7/9

Sieben。




 ――取材、雪、ノベル風なゲーム進行。

 この手掛かりだけで、俺の頭の中にいくつかのゲームが浮かんだ。その中で最も有力なゲーム。

 そのゲームこそ――。

「若槻さん、これ最初に取材現場に行ったほうがいいですかね? それとも今日はペンションに泊まって、二日目に行きます?」

 俺の思考は、斜め向かいの運転席にいるウェス●ーにさえぎられた。この男金髪だったら完璧にウェス●ーだろ、バ●オハザー●の。

 それはさておき、今日の宿泊場所はペンションか。

 取材現場とやらもまだわからないし、今日のところは……。

「今日のとこは、ペンションで。明日取材に行くことに……しましょうかね?」

 バックミラー越しに高木さんの顔を見て言う。こうしてみると誘拐されるドラマのワンシーンのように見えなくもない。

「あぁ、そうですか、それは残念。まぁ今日は雪ですから、明日のほうが今日よりもキレイに見えるでしょうね」

 高木さんはにっこりと笑顔を見せ言った。なんだが不気味で、俺はぞわっと鳥肌が立ったのを感じる。

「……あとどれくらいで着きそうですかね?」

「あー…………っと、二時間くらいですね」

「二時間っ!?」

「ええ、ですから睡眠をとっていても大丈夫ですよ」

「はあ……わかりました」

 あと二時間か。

 俺は自分のポケットに何かないか探ってみる。

 ――ペンライトと、メモ帳、ボールペン。

 この三つはコートのポケットに手を入れ、触った感触でわかったが、もうひとつ何かあった。これは触れてみても何かわからない。――ので、俺はポケットから"ソレ"を取り出した。

「おや、作家さんも最近は物騒な物をお持ちですねぇ……僕もまさか若槻さんがナイフを持ち歩いている人だとは、思いませんでした」

 そう、俺がポケットから取り出した"ソレ"は、折りたたみ式ナイフだったのである。

 俺もまさか自分がナイフを持ってるとは思わなかった訳でして。――それとも何か? これから向かう先はスラム街だったりするのか。

「あははは、刺さないでくださいよ~」

「あっ! ええ……それはもちろん……すいません」

 この人がお気楽な性格で本当に助かった。これがもしキリリとした真面目九州男児系な大男だったなら俺は車から無理矢理引きずり降ろされて、今頃寒さに凍えていたことだろう。凍死確実である。

 ほっと安心したと同時に、眠気の波が一気に襲いかかってきた。

 車のヒーターのあたたかさもあり、俺が眠りにつくまでに、そう時間はかからなかった。

 7だぽよ~。

 久々の更新だぽよ~~~。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ