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適当なノリで適当な冒険を  作者: 行方 行方
あーるぴーずぃー
5/9

ご。



「――ぇ! ちょ――! ――ばっ!」

 俺の耳に途切れ途切れではあるが、椿の声が聞こえてきた。

「ねぇ! ちょっと!」

 今度ははっきりとした音声。寝起きに大声を出されるとイライラするのと同じく、耳の奥までその声は響き渡る。かなりウザい。

「起きなさいっていい加減っ!」

 何故か二の腕を叩かれる。何で二の腕、何で。

「……な、なに」

 俺は、虚ろな目を無理矢理開けて辺りを確認してみる。

 やっぱりだ。

 そこは俺の予想通り、自室。――そう、ゲームを開始した時のあの部屋だった。

 ……なるほど、ゲームクリアだったのか。

「ちゃんと目覚しなさいよ! ほら早く」

 隣の椿に頬をぺちぺちと叩かれる。

「あぁ……ああ、わかってるからやめろ」

「わかった? ならやることはひとつね」

「やること?」

 ゲームクリア後のこの余韻にやることなんてないだろ、いずれにせよもう少し休ませろよ。

「やることなんて決まってるじゃないの!」

 何言ってんだよこいつ。何が言いたいのかさっぱりわからない。

 それが俺の顔にも表れていたのか、椿は続けて言った。

「ゲームよ、ゲ・エ・ム」

「……はぁ」

「わかった?」

 ――なるほどね、ゲームね、ゲーム。

 え? ゲーム?

「…………はぁん? お前今俺ら何し終わったあとだと思ってるんだよ? ゲームだぞ。ゲーム終わった後に立て続けにまたゲームか!? えぇ!? お前そうやってまたゲー――――」

 すぽっ、と。何かが俺の頭にフィットした。

 耳を覆うこの感触。

 …………これはっ!

「ああっ! お前!」

 と、言うが早いか――。


 そして、残酷かつ理不尽にも俺は、またもや再び視界が暗転することになる。

 5でしゅしゅしゅ

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