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ストーカーは腰に手を回す!

 マラソン大会が終わったら、今度は体育祭がやってくる。

 どうせ私が出ても足手まといになるだけだし、強制参加の騎馬戦だけ参加して、後は彼の雄姿を見届けることにしよう。

「あ、後俺二人三脚にも参加するわ」

「……!」

 よし、二人三脚にも参加しよう。

「応援団っていいよなあ、可愛い女の子に応援されたら張り切っちゃうよ」

 よし、応援団にも参加しよう。



「フレー! フレー! あ! か! ぐ! み!」

「……! ……! ……!」

 脊髄反射で応援団に参加してしまった。すごく後悔している。

 ただでさえ喋れないのに踊るのも下手っぴだ。

 ポジティブに考えよう。要領の悪い女の子見てたら頑張ろうって気持ちになるかもしれない。

 それよりも問題は二人三脚だ。

 脊髄反射で二人三脚に参加してしまったが、彼とペアになる確率なんて……



「あ、二人三脚の相手俺だから。よろしく」

「……!? ……♪」

 応援団の練習を終えて教室に戻ってきた私に彼がそんな事を言う。

 確率なんて関係ない、あるのは確立された私の勝利。

 早速彼とグラウンドで二人三脚の練習だ。さっきまで応援団の練習をしていたので、汗だくで恥ずかしい。

「……♪」

「お、いい感じじゃん」

 彼と足を結んで試しに走ってみる。意外な程にすんなりと二人の息が合う。

 考えてみればこの間まで彼と一緒にランニングをしていたのだ。息があって当然だ。

「こないだのランニングの成果だね。この分なら、練習は大丈夫かな」

「……! ……」

 それはそれ、これはこれ。もっと彼と練習したいので首をふるふると振ります。



「そ、そのさ、肩組まない? 多分そっちの方が安定すると思うんだよね」

「……!?」

 その後もグラウンドで彼とえっちらほっちら走っていたのだが、彼が突然そんな提案をしだす。

 肩を組めるなんて、願ってもない大チャンス。顔を赤らめながらうなずいて、早速彼の肩を持とうとするが、私と彼の身長差は30cmあるのだ、彼の肩を持とうとすれば手が疲れてそれどころじゃない。

「く、くすぐったいな」

「……♪」

 結果として、私は彼の腰に手を回す。すっごく温かくて、すっごくがっしりしていて。

 彼を抱きしめている気分ににやけながら、更に彼との仲をシンクロさせるように二人で走る。



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