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ストーカーは彼の部屋に遊びに行く!

 修学旅行一日目の夜。

 スキーでたっぷり遊んだ私達はホテルに戻って夕飯を食べる。

 今回は勇気を出して彼の隣に座ることができた。

「……」

 まあ、いつも通り会話なんてできないんですけどね。

 彼をチラチラを見ながら蟹をもくもくと食べる。



 食事を終えた後は部屋に戻る。

「まじで今日疲れたよねー」

「てかー、どっか遊びに行かない? ホテル抜け出してさ」

「いいねーいいねー」

「……」

 ……辛い! 盛り上がる5組の女子を後目に隅っこで大人しく携帯電話を弄る私。

 昔から修学旅行では同室の女子がお喋りをする中、会話に混ざれないのでいち早く寝てしまうという悲しいぼっちライフを送っていたが、今年もそうなりそうだ。

 そうだ、今年は彼の部屋に遊びに行くというのはどうだろう。

 修学旅行で異性の部屋に遊びに行く、結構ありがちな話だ。

 もうお風呂の時間なので、彼がお風呂に入って部屋にいない可能性も考えてなぎさちゃんにメールを送ることにする。

『今そっちの部屋には誰がいますか?』

『俺と龍巳君しかいないよ。他の馬鹿共は女子の風呂を覗きに行くとか言って出ていったから、今お風呂に向かうのはやめたほうがいい』

 ……勝った! 彼の部屋に遊びに行って邪魔ななぎさちゃんを追いだせば2人だけのパラダイス!

 意気揚々と部屋を出て彼の部屋の前まで向かうも、

「……」

 入りづらい。普通部屋に遊びに行く時は複数人で行くものだし。

 二人きりは諦めるから、せめて他にも遊びに来てくれる人がいないかなあとおろおろしていると、

「おう、何だお前そんなところでうろうろして。ははんアレだろ、好きな男子がいるから部屋に遊びに来たはいいけど一人じゃ入りづらいんだろ。ほら、入るぞ」

 長身の金髪と桃髪の巨乳がやってくる。確かなぎさちゃんの妹と女友達だっけか。

 私の心の中を見事に当てた金髪は無理矢理私を引き連れて部屋に入る。

「男だらけのむっさいむっさい部屋に天使見参! ゲームしようぜ」

「……あれ、二人しかいないですね。みんなお風呂ですか?」

「……」

 事前情報通り部屋の中には彼となぎさちゃんしかいない。

 女二人はなぎさちゃん目当てだろうし、彼は私がいただくことにしよう。



「も、もうちょっと手加減してくれないかな……?」

「……♪」

 彼と友情破壊ゲームで遊んで彼を完膚なきまでに叩き潰す。

 友情なんてどうでもいい、愛情が芽生えればそれでいい。

「にしても、他の男子全然帰ってこねえな、どんだけ長風呂なんだ?」

「大方覗きがばれて教師にたっぷり説教を受けてるんだろ」

「え、覗きしようとしてたんですか? 最低ですね」

「いや、俺はしてないんだが……」

 結果的に他の男子が覗きに行ってお叱りを受けたおかげでその分邪魔されずに彼と遊ぶことができた。

「……」

 覗き、か。

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