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ストーカーはおんぶされる!

 というわけで始まりました楽しい楽しい修学旅行。

 大きなカバンを持って、彼と一緒に学校に到着した私は、バスに乗ったり飛行機に乗ったり。

 彼の隣の席が空いていたが隣に座る勇気は出ない。

 ネットゲームでは大分積極的になれているのに、その勇気を少しでも現実に持ち込みたい。

 移動で疲れたので飛行機で寝ようとするけど、キーンと耳鳴りがして眠れない。

 彼を数えて寝ることにしよう。

 数人の彼がよってたかって私を……うへへ。



 北海道についた私達はホテルに向かい、部屋に荷物を置く。

 流石にホテルの部屋割りは各クラスの男女別々だ。

 その後班毎に集まってスキー場へ。

「俺実はスキー検定4級持ってんだぜ」

「まじで? どんぐらいすげえんだよそれ」

「英検4級くらいすげえんじゃね?」

「じゃあすごくねえじゃん」

「……」

 彼がいるとはいえ男4人に女1人は流石に心細い。仮に女子がいてもコミュニケーションの取れない私には関係のない話だけど。逆に考えよう。女子が他にいないから彼を独占できる。



「……♪」

「お、君なかなかいいね」

 そして始まったスキー講習。

 講師に教えられるまま滑ってみると、私の運動神経の無さとは裏腹にそこそこ滑れる。

 これなら彼と一緒に滑ることもできそうだ。

「さーて、上級者コースで滑ってくるかな」

「……!」

 講習を終えて自由時間になり、彼と共に上級者コースへ向かう。



「え、君も上級者コースで滑るの? 大丈夫?」

「……」

 彼の問いかけにコクコクとうなずくが、実際そこそこ滑れるからと言って私には上級者コースは早すぎる。でも彼と一緒に滑りたいし、私にも秘策がある。

「それじゃ、滑ろうか」

「……♪」

 彼と一緒に仲良く滑り出す。上級者コースとは言えど、無茶をしなければそこまで難しくは無い。

「どうよ、俺なかなかうまいでしょ」

「……♪」

 私に魅せつけるように彼が滑りながらジャンプして何かかっこいいことをしだす。

 それで失敗してこけるような彼ではないが、



「……!」

「ちょ、ちょっと大丈夫!?」

 それを真似しようとした結果、私はこけてしまう。

 転んで雪にへたり込む私を見かねて彼が駆け寄ってくる。

「……! ……!」

 彼の大丈夫? という問いかけに首を横に振る私。

「え、ひょっとして足くじいたの?」

「……」

 コクコクとうなずく私。

 優しい彼。自分の真似をしてこけて足をくじいたクラスメイトの女の子。

 そこで彼が取る行動は……!



「それじゃ、しっかり掴まっててね」

「……♪」

 私をおんぶしてくれる、でした。

 彼の肩をがっしりと掴みながら、少し罪悪感を感じる。

 だって本当は足なんてくじいていないし、こけたのもわざとだし。

 でもこれくらいの嘘なら許されるよね?



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