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ストーキングできなくて寂しい!

「……」

 暑い。実家の部屋でクーラーを18度に設定してパワー全開。

 地球より自分の方が大事だ。

 ブログを見る限り、彼は無事に免許を取ることができたようだ。おめでとう。

 それより早く帰りたい。もう4日も実家にいる。

 ただでさえ夏に弱くて社交スキルもないのに、年をとるにつれて無理矢理人付き合いをさせられるというのは苦痛以外の何物でもない。

 きっと他の人も今頃地獄だろうと愛顔お姉様となぎさちゃんに今何をしているかとメールを送る。

『好きな人と一緒にアルバイトしてますわ』by愛顔お姉様

『友達と一緒に別荘で合宿してるよ』byなぎさちゃん



 くっ……ふざけるな! 何が好きな人と一緒にアルバイトしてるだ、もう知らん! 姉妹の契り解消だ!

 なぎさちゃんに至っては楽しそうに海で遊んでる写真まで送ってる! 死ね!

 何で私だけ実家の部屋で寂しく少女漫画読みながらクーラーで涼まないといけないんだ!

 でもこの苦痛も今日で最後。両親との食事までは家にいて欲しいと言われたがそれ以上いるつもりはない。


「桃香、一人暮らしはちゃんとできているか?」

「……」

「桃香、あなたもそろそろ好きな人できたの?」

「……」


 かなり遅くなってしまった。それにしてもびっくりするほどつまらない食事会だった。

 何せ親との会話が全くないのだ。両親が一方的に喋るだけ。その話を全く聞かずに最近食べてない高級料理をガツガツ食べて現在気分がかなり悪くなりながらも、車での送迎を拒否して一人歩く帰り道。

 もう私にとっては実家なんて何の価値もないのだろう。

 今の私にとって大事なのは彼だけ。彼のためなら家なんてどうでもいい。

 さながら気分はジュリエット。バッドエンドになるつもりは勿論ない。

 悲しいが今の私は養ってもらっている身。早く自立がしたいものだ。



 うん、久々のアパート。もうこっちの方が私にとってはしっくりくる。

 ガチャリと扉を開けて、心の中でただいまをすると、

「いやっほおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおぅ!」

 突然彼の部屋からそんな声が。いきなり何があったんだろうか。

「さて! 晩ご飯を買いにスーパーに行くか!」

 私が部屋に入るとすぐに彼が部屋を出る。休む暇もなく私も彼についていく。

 忙しいけど、とっても楽しい。

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