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ストーカーだって格ゲーしたい!

 いつも通りの放課後、彼に続いて歩いているとゲームセンターへたどり着く。

 今日はゲームセンターデートだ。

 UFOキャッチャー、握力測定、音ゲーと来て今日は果たして何をするのだろうかとわくわくしながら彼の様子を伺っていると、彼は格闘ゲームの筐体の前に座る。

 格闘ゲーム。レバーをガチャガチャしながら戦うアレか。

 実際に私と彼が喧嘩をしたらワンパンで私は沈むだろうけど、

 ゲームだったら私にもワンチャンあるかもしれない。

 別に彼を沈めたいというわけではなく彼と対戦ゲームがしたいだけだが。

 早速彼の向かいの筐体に向かって座ろうとするが、

 間の悪いことにおっさんが私よりも先に座ってしまっていた。

 残念無念と仕方なく彼の後ろの音ゲーの筐体に隠れて彼の試合を見守る。

 負けてしまったようだ、残念。



「……!」

 お金を両替するのか彼が席を立ってこちらの方を向く。

 顔を覗かせていた私はすぐに隠れたが、ひょっとして見られたかもしれない。不覚。



 彼がおっさんと格闘ゲームをして負け続けるという、あまりカッコよくないシーンを堪能し、ゲームセンターを出る彼の後を歩いていると、

 途中のゲームショップの目の前で彼が立ち止まる。

 しばらく考え込んでいたようだが、店内に入って何かソフトを購入したようだ。

 最新の格闘ゲーム。今日の一件で格闘ゲーム熱が出たのかもしれない。

 オンライン対戦ありで、しかもハードは私も持っている。

 迷わず私もそれを購入、早速家に帰って彼と対戦しようと考える。



 しかし問題がある。

 彼の部屋から聞こえる音で、彼がいつその格闘ゲームをプレイしているのかはわかるが、

 私は彼がオンライン対戦で用いるIDを知らないのだ。

 またいつものように彼の部屋に忍び込むべきかと考えるが、

 あの時の二の舞は嫌なので気が引けてしまう。

 おまけにこのゲームのオンライン対戦は、

 自分の実力に合わせて同レベルの人間とマッチングする形式なので、

 彼と私の実力差が離れていると対戦ができない。

 私は格闘ゲーム全然やらないので素人同然だ、

 ゲームセンターでは負け続けていたが彼はそこそこ強いように思える。

 ヘッドホンをつけて彼と対戦できるのだろうかと操作方法を覚えて適当にプレイしていると、

『挑戦者が現れました!ID:tatumi rouran』

 対戦者として現れたそのIDは、彼の本名であった。わかりやすすぎる!



 まさか彼も格闘ゲームですらストーキングされているとは思っていないだろう、

 格闘ゲームの試合には負けたが無事に彼のIDをフレンド登録。勝負には勝った。

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