夢とうつつ
暗い空間に、長い黒髪を後ろでひとつにまとめた男がひとり、たたずむ夢を見た。
「やあ。2126年現在では、ピコピコハンマーなるモノは子どもの遊びや仮装パーティ用などに使われるようだね。となると、決着方法は戦闘ではなく君の高校の文化祭で、試合でも開催するとしよう」
男は微笑んだ。
俺は目がさめた。
「お兄ちゃん」
心配そうな顔をした菜々子とシルフィがいる。
「そういや・・・文化祭っていつだったっけな。高校の」
「11月だよ。わたし、楽しみにしてるんだ」と菜々子。
シルフィも「そっか。文化祭1日だけなら、わたしも行ってみたいな」とちょっと笑う。
「おっ、そうか。チケットを用意しとくな」
俺は半年以上先のことを考えてみた。シルフィがそれまでに登校してくれりゃ、とも思うけど、そればかりは難しい。
今だって「やっと行く気になったか」というグチのひとつを飲み込んで話すことができたのだ。
留年の無い中学校で半年以上休みだとどうなるんだろ。
明日、タツノリにちょっと聞いてみよう。
ようやく専門用語が無いページが。付き合って読んでくださっている方々、ありがとうございます(__)