StrawberryMarriage〜契約花嫁は苺の香り
最新エピソード掲載日:2025/10/17
あの日――
俺はただ、苺が欲しかっただけだった。
名前も知らなかった小さな農園。
冬の陽射しを受けて輝く赤い果実。
それが、すべての始まりだった。
唇が触れたのは、もっとずっと後のことだ。
柔らかな吐息が混ざり、
心臓が軋むような音を立てたあの夜。
けれど、その瞬間でさえ――
俺は知っていた。
彼女の心が、俺にはないことを。
愛してはいけないと思いながら、
愛してしまった。
まるで、旬を過ぎた苺を離せないみたいに。
何かが壊れる音がした。
それでも手を離せなかった。
あの冬のハウスの香り、
紅茶色の瞳、
指先に触れた温もり。
たったそれだけで、
この人生を懸けてもいいと思った。
――あの日から、すべてが始まり、
そして、終わった。
俺はただ、苺が欲しかっただけだった。
名前も知らなかった小さな農園。
冬の陽射しを受けて輝く赤い果実。
それが、すべての始まりだった。
唇が触れたのは、もっとずっと後のことだ。
柔らかな吐息が混ざり、
心臓が軋むような音を立てたあの夜。
けれど、その瞬間でさえ――
俺は知っていた。
彼女の心が、俺にはないことを。
愛してはいけないと思いながら、
愛してしまった。
まるで、旬を過ぎた苺を離せないみたいに。
何かが壊れる音がした。
それでも手を離せなかった。
あの冬のハウスの香り、
紅茶色の瞳、
指先に触れた温もり。
たったそれだけで、
この人生を懸けてもいいと思った。
――あの日から、すべてが始まり、
そして、終わった。