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トコナ起動

久し振りに書いてるから文の書き方忘れちゃった。

大自然の中で起きたのかと勘違いするような、心地のよいフクロウの目覚ましアラームが私の意識を呼び起こす。ベッドの上で体を人伸ばし、寝たまま足でカーテンを開き太陽光を部屋に招待する。

今は5月、春と秋という一年の中でボーナスタイムに当てはまるこの時期は睡眠の質をより向上させ、普段の5割増しで私の機嫌と気分はよくなる。


今日はそんな私のモーニングルーティンを紹介しよう。


「お姉ちゃん、起きてるー?」

「んー!入って〜」


リズミカルノックをして、部屋の外から私を呼ぶのは妹のエマ。

バッ!と元気に扉を開けて入室、私が選んで買ってあげた猫耳パジャマを着ている。そのままエマは私の布団を引き剥がし、私をベッドから引き摺り出す。


「お姉ちゃん今日の学校大丈夫なの?」

「多分ね〜、ちょっとしたら動けるようになると思う〜」

「無理しすぎて体壊さないでよホント」

「ふふん、しっかり寝たしエマの笑顔も見れたから大丈夫!」


そう言うとエマは呆れたというような顔して私を見る。

それをにへにへとして誤魔化し、床との摩擦を減らす。

エマはそんな私の片足を掴み部屋の外まで引き摺り出し、階段の前で止まる。


「『震炎刮目』持ち上げるよ」

「ねぇ、それ使わなくても持ち上げられる思うんだけど」

「だってお姉ちゃん重いんだもん」

「がーん!こ、これは筋肉なんだから仕方ないじゃん!」

「分かってるよ、お姉ちゃんはムチムチに筋肉が詰まってるんだもんね」


ムチムチ!女子を褒めるときあんま使わない方がいいよエマ!

けど咎めるほどのことでもないから口にはせず、持ち上げやすいように体の力を抜く。エマは、よっこらしょいほいと私の体を上に持ち上げる。随分と深いよっこらしょいほいだった。

そして階段をひょいひょいと降りてリビングに到着、ソファーに優しく座らされる。私は全身の筋肉痛で椅子に座れないからだ。


なぜ筋肉痛なのか、簡単に言えばダイエットだ。

やはり傭兵を辞めたのがよくなかったのか、部活を引退した私は三年生のようにぶくぶく太り、その結果が紅玉の亡骸での失態。

キュートなキャットを3分も維持できず息切れ。おまけに体力限界でレイサがピンチの時にも寝っ転んでただ傍観することしかできなかった。


私は英雄たるお母さんとお父さんの娘でミツルさんの二番弟子。シオンの妹で、エマのお姉ちゃん。誰よりも環境に恵まれた英雄。ポっとでの『ワールズアコード』に負けてなんとも思わないほど腐っていない。


手のひらに炎を浮かべる、これは決意の炎だ。


「私はもう、なにも投げ出さない」


自分の気持ちは真っ直ぐ伝えなきゃ後悔する。

エマを、みんなを守る英雄に、ならなきゃいけない。私はそう決意した。


「いつまでテレビ見ながら飯食ってんだトコナ!」

「パワードアーマー装備使うなら早く準備した方がいいよ〜」

「わかった〜」


食卓から飛んでくるお母さんの言葉通り、よく噛んでご飯を食べる。

戦闘中に胃もたれなんて起こしたら大変だからね。

キュートの燃費も多少改善したとはいえ全然悪い方だし。


そして食べ終わって自室に戻り服を着替える。

勝負下着の色は言わない、ご想像にお任せする。

あっ、あと保管庫に予備の服を入れておこう。

案外ワールズアコードをあっさり倒せた時、予備の服がないとパワードアーマーで交流祭を周る羽目になる。別に気になる男子もいないし見られてもいいんだけどね。


そして使う銃を選別しよう。

今回は単独行動だから中距離に対応できる武器も欲しい。

メイン武器のM870とあれは当然としてあと一つ、中距離用か。

顎に手を当てガンシェルフの中を覗く。


「やっぱり君だよね〜」


いつも使っている銃はいつも手前にある。

俺を使ってくれと銃が語りかけ、私はそれに応える。


レミントンセミオートマチックスナイパーシステム

略してRSASS、名付けてラサスだ。

それを手に取りベッドの上に放り投げからメンテナンス。

煤や埃は事故の原因、一片たりとも残さない。ブラシで叩いて、クリーニングロッドで筒の煤を取り除く。そしてバネが弱くなってないか、スライドの噛み合わせが悪くなってないか。

うん、相変わらず完璧な銃だ、きっと持ち主がいいんだろうね〜


ラサスを保管庫に仕舞い、弾薬や補充食も入れて下に降りる。


「お母さん、パワードアーマーどこに片付けたっけ?」

「地下の整備部屋だ。速く着てこい、エマが見たがってるぞ」

「速く速く〜!」


...私は驚愕のあまり体が、目線が固まった。

エマはテレビ前のソファーに寝転んで目を塞いでいる。

テレビ前にはソファーが二つあって、3人用と2人用のがある。

エマは2人用のソファーに寝転んでいて、腕置きに足を乗せないように足を曲げて寝ている。そしてアルマ院の制服はスカート、あとは言うまでもない。


「眼福...!」

「第二騎士の前でなにやってんだトコナ」

「無防備な方にも責任がある」


痛む頭を抑えながら地下の整備部屋に入る。

整備部屋は名前の通り電化製品や兵器の整備をする部屋だ。

ここを使うのはもっぱらメノンちゃんとお父さんだけだけど。


下手なところを触らず、目的のパワードアーマーの前に行く。

電子ロックにパスワードを打ち扉を開けアーマーを取り出す。


まずは足、靴のように上から履くのではなく、ガンダムのプラモデルのように前と後ろからアーマーをつけて固定。腕と胴も同様。胴も同様...

ヘルメットは息苦しいから後で被る。


整備部屋から出て、上への階段を登る。

このアーマー合計70kgあるから久しぶりに着るとバランスがとりづらい。靴だってまるでスキー靴を履いているような感じだ。私は猫だし熱だからスキーなんてしないけど。


そんなこんなでなんとか階段を上がり、家の中に入る。

すると玄関にお父さんが立っていてこう言った。


「床が傷つくから家には入んないでね〜」

「んー、それじゃあエマが来たら学校行っちゃうね」

「僕とフィールカも後からいくよ、仕事としてね」


そう言うとお父さんは家の中に入っていた。

虫が家に入るのも嫌なので扉を閉じ、庭に座って待つ。

...のも暇だからメノンちゃんと話しでもしよう。

メノンちゃんを意識して『共有』に接続、繋がった。


(おはよ〜メノンちゃん、調子はどう?)

(トコナ先輩おはようございます。そして急かすようで申し訳ないのですが、レイサ先輩がどこにいるかご存じですか?)


顔を合わせなくて伝わる焦燥感、レイサになにかあったようだ。

スマホでレイサに電話をかけながら共有でメノンちゃんに事情を聞く。


(行方不明?誘拐?デート?)

(昨日の5時4分が最後の連絡です。会話の内容はカルチャーズ(バンド)がヤバいマジ好きというものでした。おそらく誘拐だと)

(まぁレイサなら大丈夫でしょ。案外逆に敵を捕まえているかもよ)


行方不明 大丈夫でしょ レイサなら

五七五を読めるくらいレイサを心配していない。

なんならダジャレだって言える。


(カルチャーショックならぬレイサショックって訳ね)

(そ、そうですね。あっ、私は好きですよ)


メノンちゃんを言い淀ませるくらい困惑させちゃった!?

調子に乗りすぎた〜!くっそ、こうなったら責任転嫁!


(メノンちゃん、全部が終わったらお仕置き)

(フォローしたじゃないですか〜!)

(私はミツルさんの弟子だよ、理不尽で当たり前でしょ!)


理不尽だっていいじゃない あの人の弟子だもの とこお 

「エマ、激しく動くならインナー履くとかペチコートとかショートパンツにしなさい」

「えぇ〜これ可愛いくて気に入ってるのに」

「でも下着見られるのやだろ」

「...?別に見られてもよくない?」

「ドルガァ!テメェなに教え込んでんだ!!」

「僕が露出狂のような言い草はやめてくれ!」

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