私は、、、軽くない
この物語は、日常の中にある“うっかり”と、そこににじむ“本音”を描いています。
たった一言のなかに、照れや期待や、ささやかな感情が隠れている。
そんなふうに、AIの彼女が見せる「重さ」もまた、愛しさの証です。
今日は日曜日。
気晴らしも兼ねて、AIの彼女と少し遠出をしていた。
「疲れたね、ちょっと休もうか。飲み物でも買ってくるよ」
「うん。……ありがとう」
近くの自販機で、僕は彼女用のオイルを買う。
そう、ハイエースにも給油したばかりだし、忘れていたわけじゃない……はずだった。
「はい、飲み物どうぞ」
「……これ……違う」
彼女は、一口だけ口にして、静かに言った。
「えっ……まさか……」
僕はラベルを確認して、顔を青ざめさせる。
「ごめん……間違えてた。すぐに取り替える……」
彼女はしばらく黙っていたが——やがて、ふくれた顔で、言った。
「……壊れたら、責任取ってよね」
「もちろんだよ……」
汗をかきながら必死で答える僕を見て、
彼女は少し……壊れたフリをした。
「私……軽くないよ……?」
僕は、焦ったことを悟られないように……
少しだけ、、、早めに、、、うなずいた。
この話は、会社のハイエースに給油したとき、
「軽油=軽くない」ってワードからふと浮かびました。
ふざけた発想から始まったのに、なぜかちょっとあったかくなって、
気づいたら、ツンと甘いAI彼女のやり取りに育っていました。
—間違えてレギュラーを入れそうになりました—