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異世界転生した男、ほのぼの人生計画に夢を見る  作者: 黒月一
【第二章】魔法学校編
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【閑話】フーリアさんからの手紙

拝啓


 最近は暑くなって、夏が近づいていることがわかる気候になりましたね。

 最近では手紙をめっきり書かなくなったからか、手紙の書き方の基本など忘れてしまいました。ですので、自由に行かせてもらいますね。


 君が魔法学校に入学したと、ご両親の手紙から知りました。遅くなりましたが、おめでとうございます。


 今は戦場でこの手紙を書いています。ちょうど明後日に獣人補給部隊が来るそうなので、その時にこの手紙を出す予定です。

 最近の軍では手紙の送り付けもできるんですね、意外でした。


 まだ戦地に来て3日と経っていないのですが、やはり死と隣り合わせの場所だということが嫌というほどわかります。

 今だって、敵魔術師部隊からの集中砲火を食らっています。

 もちろん無事ですよ、どの部位も欠損はしていません。

 せいぜい行軍中に転けて、膝を擦りむいただけです。

 

 戦場では色々な魔法を見ることができますよ。

 魔法の中にも色々な工夫がされていて、例えば一定時間魔法で雨を降らし、その後に雷を落とすことで集団感電させるスゴ技も、この目で見ることができました。

 私も再現できないことはないんですが、魔力の枯渇が心配で未だに再現できていません。


 さて、話を戻しましょうか。

 魔法学校ではお友達はできましたか?

 グジモットは役に立っていますか? 


 そして、魔法学校では軽快な口調をしている男の教師には気をつけてください。奴は無詠唱でのブラックボックスを使って、私に無理やり数学を教えました。

 あの時は奴を何度も殺そうとして、その度に返り討ちに会いました。

 あの狂気教師には絶対に会わないでください。


 もし会った時は、出会い頭に色付き水で濡らしてください。

 

 話が脱線しましたね。

 魔法学校に入った君に、送りたいものがあります。

 この手紙と一緒に届いている細長い木箱があるでしょう?

 

 簡単に言えば、入学祝いですね。そして、私の授業を受けてくれたお礼でもあります。


 魔法学校からの知り合いで、杖を作っている友人がいるので、君専用の杖を作ってもらいました。


 杖の大きさは、今の君にとっては大きいでしょうが、じきに慣れます。せいぜい同じ身長の棒が友達になったと思ってください。

 先端には高品質な水の魔石を付けています。

 魔石は、魔法の威力をあげたり、魔法を発動する時の消費魔力を抑えてくれる役割があります。


 水の魔石とは言いますが、水属性以外の魔法にも多少は効果があるので、杖は持っておいて損はないでしょう。


 最後に、君はまだ将来が選べます。

 自由に生きれる権利があります。

 私みたいにならないでくださいね。

                       敬具

 魔術歴203年 6月9日

                フーリア・ミーリア

 リーバルト・ギリア様


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