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地獄タクシー Ⅱ  作者: 渡夢太郎
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任務完了

11時半を過ぎると良子は急に睡魔に襲われ、

良子は主人和夫の肩にもたれかかった。

「ご主人」

「はい」

「すぐに奥さんの体から魂が抜けます。

奥さんが苦しがったら起こしてください」

「はい?」

「絶対起こしてくださいよ」

「はい」

礼司は魔美からもらったドライビンググローブをはめると

交差点の横断歩道のガードレールの街路樹の

ところに2mくらいの黒いモヤが南の方から飛んできた。


「来た」

すると後ろの席で寝ていた良子の口が開き喉の奥から

白い紐が交差点へ伸びて行き

それが渦のように重なりあって人間の形になろうとしていた。

礼司は白い布袋を持って車を降り

「これか」礼司はその塊の中に右手を突っ込むと

反対に礼司に覆いかぶさり凄い圧力で

礼司の体を押しつぶそうとしてきた


「俺の体に入ろうとしている」

礼司は手にしていた布袋から

ナイフを取り出しホルダーから抜いて

「鬼のノブ力を貸してくれ」そう言って鬼のノブの感覚を思い浮かべた

すると普通のサバイバルナイフが金色に輝きだした


その時、車の中の良子が苦しみだした。

「良子どうした?」和夫は良子の体を揺り動かした

「良子、良子」

礼司の持っていた金色に輝くナイフはスーッと伸びだした

「おっ、ソードバージョン」

そして、そこから一歩はなれて大上段に構えその塊りを

切る準備をした。


「良子さん早く、早く起きてくれー」

すると、その中から白いモヤが糸を引いて

タクシーに向かって飛んでいった

「おし」礼司はジャンプして上から叩き切った。

すると黒いモヤは逃げるように空高く舞い上がった。


車の中では良子が目を覚ますと礼司が走ってきた

「松山さん、奥さんを降ろしてください」

「はい」

「急いで!」

二人が降りると礼司はタクシーを

Uターンさせ方南通りを新宿へ向かって走らせた

「どこへ逃げた?鬼のノブがあれば」

その時、助手席に置いたソードがまぶしいくらいに光りだすと

「おい向うの世界へいけるのか」

礼司は左手でソードを握った。


すると、目の前が真っ暗になりさっきの黒いモヤが小さく

凝縮しながら人の形になって目の前に現れ道路の真ん中に立っていた。

それは全裸に近く赤銅色で髪を振り乱し目はつり上がり口は大きく裂け、

爪は猫のように鋭く伸びた鬼のような形相の女性の姿だった。

「良子さんの生霊か?」


礼司は思いっきりアクセルを踏みそれを轢こうとすると右によけた。

一瞬助手席を見ると魔美の姿が見えたように気がした。

「前と同じか?」

タクシーをUターンさせると生霊は凄いスピードで逃げ出した、

その速さは100キロを越していた。

「ひょっとしたら」

そう言って礼司はギアを一番奥に入れるとロケットのように加速した。


生霊に追いついてライトを上向きにするとそれのスピードが落ちた。

「おお、効果あり」

礼司はためらわずそのままのスピードで生霊を轢くと

風船が破裂したように八方に飛び散った。すると周りは明るくなり

「11時59分、任務終了。魔美今回は一人でやったぞ」


方南町の交差点には松山夫妻が立って待っていた

「乗ってください」

「はい」

二人がおびえて後ろのシートに座ると礼司は話し始めた。


「説明します」

「はい」

「奥さんの息子さんを轢いた男の残留思念が

霊園を彷徨っていた霊と結びつき

鬼となって人の魂を食ったのでしょう」

「そんな」

良子は声を出して泣き出した

「奥さんに罪はありません。たまたま霊園に居た霊と

鬼が奥さんのエネルギーを

 吸い取って動いていたんです」

「はい」

夫が返事をした。


「飲酒運転をして人間には鬼が取り憑きやすいですからね

 鬼は自殺をさせて魂を食っただけです。罪と罰です」

「わかりました」

「信じる信じないは自由ですが」

「いえ、信じます」

「ありがとうございます。またお墓参りに行きます。その時はお願いします」

「息子さんの霊は成仏して転生の準備しているはずです」

「はい」


翌日、水野から礼司に電話があった

「夜野さん」

「おお」

「昨日言われた方南町のひき逃げ事件、特集を組みますよ」

「おお、サンキュー」

「お母さんのビラ配り、目撃者が言った黒い車と

逃げた方向で犯人を見つけましょう」

「ありがとう」

「ところで、飲酒運転死亡事故の謎は」

「ああ、あれはもう終わった。ただの偶然だ」

「そうか、残念」


それから数日後、雅也を轢いた犯人が訳の分からない

言葉をつぶやきながら出頭してきた。

その言葉は「地獄タクシーが迎えに来た」


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