表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
紫式部日記 舞夢訳  作者: 舞夢
98/178

寅の日の朝、殿上人参る。

寅の日の朝、殿上人参る。つねのことなれど、月ごろにさとびにけるにや、若人たちのめづらしと思へるけしきなり。さるは、摺れる衣も見えずかし。

 その夜さり、春宮の亮召して、薫物たまふ。大きやかなる筥一つに、高う入れさせたまへり。尾張へは殿の上ぞつかはしける。その夜は御前の試みとか、上に渡らせたまひて御覧ず。若宮おはしませば、うちまきしののしる。つねに異なる心地す。


※寅の日:11月21日。日中に殿上の淵酔(清涼殿殿上の間で天皇主催の酒宴がある)

※月ごろにさとびにけるにや:中宮付きの女房は、中宮のご出産のため、7月から11月まで内裏を離れていた。

※御前の試み:天皇の前で行う舞姫のリハーサル。


寅の日の朝、殿上人が中宮様の御前に参上しました。

例年の慣行に沿ってのことではありますが、女房たちは数か月も私邸で暮らしていたこともあり、特に若い女房たちは興味深いと感じているようです。

ただし、そうは言っても今は青摺りの衣は見えません。

その夜に、中宮様は春宮の亮を御前に召され、薫物をお賜りになられました。大きな箱に目いっぱい入れてあります。尾張の守には道長様の北の方様がおつかわしになられます。

その夜は、御前の試みということで、中宮様は清涼殿にお渡りして、ご覧になられます。今回は若宮様がおられるので、散米の魔除の大声もあるので、いつもとは異なる雰囲気です。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ