表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
紫式部日記 舞夢訳  作者: 舞夢
97/178

中清のは、

中清のは、「丈どもひとしくととのひ、いとみやびかに心にくきけはひ、人に劣らず」と定めらる。右の宰相の中将の、あるべきかぎりはみなしたり。樋洗の二人ととのひたるさまぞさとびたりと、人ほほ笑むなりし。はてに、藤宰相の、思ひなしに今めかしく心ことなり。かしづき十人あり。又廂の御簾下ろして、こぼれ出でたる衣の褄ども、したり顔に思へるさまどもよりは、見どころまさりて、火影に見えわたさる。


(尾張守藤原)中清が選んだ舞姫のお世話役は、「背丈が同じくらいに揃い、とにかく都会風でしっとりした様子は、全く他に劣るとは思われない」との評判になっています。右の宰相の中将の舞姫のお世話役は、やるべきことは全て準備してありました。それから樋洗の二人の童がきちんとしていて、ひなびた雰囲気であると、見物者たちは微笑んで見ているようでした。

最後に藤宰相の舞姫のお世話役は、そう思って見ているからかもしれないけれど、いかにも現代風で格別な様子。10人のお世話係がいます。孫廂の御簾を下ろして、こぼれ出ている衣の褄が、いかにも完璧に整えたと自慢げなものより、よほど見どころが多くて、灯火に照らされ(美しく)見えています。


この文も紫式部による見たままの記録。

淡々としていて、感情を挟んでいない。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ