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紫式部日記 舞夢訳  作者: 舞夢
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御輿には宮の宣旨乗る。

御輿には宮の宣旨乗る。糸毛の御車に殿の上、少輔の乳母若宮抱きたてまつりて乗る。大納言、宰相の君、黄金造りに、次の車に小少将、宮の内侍、次に馬の中将と乗りたるを、悪ろき人と乗りたりと思ひたりしこそ、あなことごとしと、いとどかかるありさまむつかしう思ひはべりしか。殿司の侍従の君、弁の内侍、次に左衛門の内侍、(殿の宣旨式部とまでは次第知りて、次々は例の心々にぞ乗りける。


※糸毛の御車:牛車をを色染めのより糸でおおって飾ったもの。おもに内親王、更衣以上が乗用した。

※馬の中将:中宮付き女房。紫式部と仲が悪い。


(中宮様の)御輿には、宮の宣旨が乗ります。糸毛の車には道長様の北の方と、少将の乳母が若宮をお抱きして乗ります。

大納言と宰相の君は黄金造りの車、次の車に小少将と宮の内侍、(私は)次の車に馬の中将と乗ったのですが、(馬の中将が)いかにも嫌いな人と同乗することになったと思っているに違いない様子なのは、(こちらにとっても)何と神経を使わせることかと、このような宮仕えの人間関係が面倒になってしまいました。

殿司の侍従の君と弁の内侍、次に左衛門の内侍、殿の宣旨式部とまでは予定通り、それ以降は、いつもの通り、適当に乗りました。


紫式部と馬の中将のと仲が悪い原因は不明。

ただし、車に乗る順番(序列)がほぼ同じであることから、中宮の寵愛を巡ってのライバル関係かもしれない。

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