表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
紫式部日記 舞夢訳  作者: 舞夢
87/178

「雪を御覧じて、折しもまかでたることをなむ、

「雪を御覧じて、折しもまかでたることをなむ、いみじく憎ませたまふ。」

と、人びとものたまへり。

殿の上の御消息には、

 「まろがとどめし旅なれば、ことさらに急ぎまかでて、『疾く参らむ』とありしもそらごとにて、ほど経るなめり。」

と、のたまはせたれば、たはぶれにても、さ聞こえさせ、たまはせしことなれば、かたじけなくて参りぬ。



(他の女房たちからも)

「(中宮様は)雪をご覧になられて、このような風情のある時に、あなた(紫式部)が自宅に下がっていることを、本当に気を落とされて、お憎みになられておられます」などと連絡があります。

その上、殿の北の方からのお手紙があり

「この私が里下がりを留めたりするものだから、あなたはことさらに急いで里下がりをしてしまって、『すぐに戻ります』と言うのも本心からではなくて、結局いつまでも里下がりをしているのでしょう」とおっしゃられるので、それは軽い冗談かもしれませんが、直々の御言葉でもあるので、申し訳なさもあり、参上することといたしました。


本心としては、宮仕えが好きではない紫式部。

当時宮仕えする女性は「軽い女」とされる風潮があったらしい。

あるいは宮仕えができない女性(スカウトされない女性)の嫉妬かもしれないが。

それでも中宮と道長の北の方から手紙をもらえば、無視は困難。

紫式部としても急いで戻らなければならない。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ