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紫式部日記 舞夢訳  作者: 舞夢
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御まかなひ宰相の君讃岐、取り次ぐ女房も、

御まかなひ宰相の君讃岐、取り次ぐ女房も、釵子、元結などしたり。若宮の御まかなひは大納言の君、東に寄りて参り据ゑたり。小さき御台、御皿ども、御箸の台、洲浜なども、雛遊びの具と見ゆ。それより東の間の廂の御簾すこし上げて、弁の内侍、中務の命婦、小中将の君など、さべいかぎりぞ、取り次ぎつつまゐる。奥にゐて、詳しうは見はべらず。


(中宮様の)お給仕担当は宰相の君讃岐で、取次訳の女房も髪に釵子、元結などをしています。若君のお給仕担当は大納言の君で、東側に寄って御膳をお供えしています。その小さくしつらえた御膳の台やお皿、お箸の台、洲浜などは、まるで雛遊びの道具そのもののように見えます。そこから東側の廂の間の御簾を少し上げて、弁の内侍、中務の命婦、小中将の君など、それなりの地位にある人だけが、お取次ぎをしております。しかし、私は奥にいて、詳しくは見ておりません。


紫式部による実況になるけれど、例によって「《《奥にゐて》》、詳しうは見はべらず」。かの紫式部も「その他大勢」なのである。

古代日本の貴族社会では、やはり「実力、見識」より、「身分」が判断基準なのである。

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