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紫式部日記 舞夢訳  作者: 舞夢
58/178

うちとけたる折こそ、

(原文)

うちとけたる折こそ、まほならぬかたちもうちまじりて見え分かれけれ、心を尽くしてつくろひけさうじ、劣らじとしたてたる、女絵のをかしきにいとよう似て、年のほどのおとなび、いと若きけぢめ、髪のすこし衰へたるけしき、まだ盛りのこちたきがわきまへばかり見わたさる。

さては、扇より上の額つきぞ、あやしく人のかたちを、しなじなしくも下りてももてなすところなむめる。

かかる中にすぐれたりと見ゆるこそ限りなきならめ。


普段の何気ない時に限り、整っている顔であったとしても、人の中に紛れていれば誰せあるかと見てわかるのですが、このような晴れがましい席で、皆が皆、気合を入れて着飾り。化粧も丹念にして、他の女には負けないと気張っているのは。女絵が美しいことに似通っています。

それぞれが。年齢を重ねた人と、初々しい人との差、髪の毛が衰え始めた人と、まさまだ若くたっぷりとした人との違い程度が見分けられるくらいで、よく見ると、顔を隠した扇の上に見える額の様子というものは、意外と女房それぞれを、上品にも。下品にも見させるもののようです。

なかなか。判別が難しい状況で、美しいと見える人こそ、本物の美人なのでしょう。


紫式部らしい難解な書きぶりである。

要するに、髪の毛と扇の上から、わずかに見える額部分を判定根拠にしている。

これも、現代とは。相当異なる感覚である。

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