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紫式部日記 舞夢訳  作者: 舞夢
37/178

その夜の御前のありさま、いと人に見せまほしければ、

(原文)

その夜の御前のありさま、いと人に見せまほしければ、夜居の僧のさぶらふ御屏風を押し開けて、

 「この世には、かういとめでたきこと、まだ見たまはじ。」

と、言ひはべりしかば、

 「あなかしこ、あなかしこ。」

と本尊をばおきて、手を押しすりてぞ喜びはべりし。


(舞夢訳)

その夜の中宮様の御前の様子につきましては、実に素晴らしく思えたので、私は誰かに見せたくて仕方なくなってしまいました。

それで、夜居の僧侶が控えている屏風を押し開けて、

「この現世では、これほどのおめでたくすばらしい様子など、二度とはご覧になることはないでしょう」

と、申してしまいました。

すると、夜居の僧侶は、

「ああ、おそれおおい、おそれおおいことで」

と、自ら拝むご本尊などはさておいて、手をすり合わせて、喜んでおりました。

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